ホンダ 未分類 自動車塗装日記

自動車塗装日記#78 クリヤーが剥げた屋根の再塗装その2

投稿日:



いちころです。

 

街中のクルマを見ていると、

色が飛んでいたり、クリヤーが剥がれかけているクルマをよく見かけます。

今回直しているようなバモスの屋根のような感じですね。

屋外ガレージで保管していたり、あとは黒っぽいクルマ、古い車は

こういった剥離が起こりやすいようです。

こうなってしまうと、もう再塗装しか修理方法がないので

もし、ご自身の愛車がこのような状態になっていたら、

近くの鈑金屋へ相談してみて下さい。

クルマや状態にもよりますが、大体3~5万くらいで再塗装してくれるので。

放っておくと、どんどん劣化した箇所が広がって、見た目が悪くなりますよ。

ご考慮下さい。

 

では、今日の作業はコチラです。

はい、バモスのルーフ、フロントバンパーの塗装の続きです。

ここまでの経過はコチラを御覧ください。

 

フロントバンパーの下準備はもう完成しているので、

今日はルーフのサフェーサーの研磨から続けていきます。

 

手が丸く見えるのは気のせいです。( ー`дー´)

 

まずはダブルアクションで削っていきます。

ペーパーは#600ですね。

このクルマは安上げということもあり、サフェーサーはそこまで膜厚を付けていません。

シンナー希釈も指定通りなので、パテ修正のときに比べればかなり薄くなっています。

丁度、サフの薄い膜が付いているような状態ですね。

 

サフの研磨をする時に注意しなければならないことはいくつかあるのですが、

その中の1つに、『下(バテ・鉄板)を出すな!』というものがあります。

 

理由は、下を出してしまうと、ベース塗料の乗りに違いが出てしまうからです。

鉄板の場合はまだマシかもしれませんが、パテの場合は、

塗装完成後の乾燥の段階で、塗料が痩せる可能性が出てきます。

これは、サフェーサーとパテの塗料の吸い込みの違いによるもので、

こうなった場合、研いで直ればいいですが、取れなかった場合は再塗装になってしまいます。

サフの研磨には、こういった不具合が起きる可能性があるので

注意が必要です。

 

今回のバモスの補修の場合はパテはありませんが、旧塗膜があります。

この旧塗膜にベースが乗っても、おそらくは大丈夫なんですが

一応念のため、出さないように研いでいきます。

 

#600 ダブルアクションでの研磨ですが、これ研ぐのは平面だけです。

角や溝は、あっというまに下が出てしまうので、慎重に研いでいきます。

 

指が短く見えるのも気のせいです。( ー`дー´)

 

溝はこのように、#600~800で手研ぎです。

この手研ぎですが、実はダブルアクションより手研ぎのほうがキズが深くなってしまうんですよ。

 

ダブルアクションは面で当たりますが、手研ぎは点に近く、

そのため、1ヶ所にかかる力が強くなってしまうんですね。

なので、手研ぎといって指を使ってゴシゴシ擦っていると

下が出るばかりか、サフもボコボコと歪みが出てしまいます。

サフに限ってのことではないですが、手研ぎでも当て板を使って面で当て、

カドは指で丁寧に擦ることが基本です。

 

ではなぜ手研ぎをするかというと、研ぎすぎないように加減が効くからです。

ダブルアクションでは削りにくいところでも、手研ぎなら加減しながら

サフを削り落とすこと無く研ぐことが可能です。

店によっては、パットなどを使って全部ダブルアクションで行く所もありますが、

無理して研いで、下を出したら何をしているのか分からなくなるので

研ぎにくいところは、手研ぎし、場所にあった研ぎ方をすることが重要です。

 

サフのブツを取り、その他よく確認をして

問題がなかったので、エアブロー・脱脂の後

マスキングの貼り直しをしていきます。

 

はい、貼り直しました。

と言っても、全体的には剥がず、キワを貼り直しただけです。

これが一般の仕事なら綺麗に貼り直すところですが、このクルマは安上げ。

必要最低限のマスキングしか出来ません。何と言っても安上げですから。

細部をしっかりと貼り、細部のエアブロー・脱脂を行い、塗装準完了です。

 

バンパーは同時に塗ると、ルーフを塗ったミストがバンパーにかかってしまうため

ルーフを塗り終わった後で仕上げていきます。

 

はい。2回塗り、色をとめた状態です。

今回は塗装範囲が広いんですが、雨で湿気が多いため

シンナー希釈は速乾80%、標準20%で行きます。

1回目は捨て塗り、2回目で色を決めましたが

ザラつきがなく、いい感じで色を乗せることが出来ました。

 

そもそもザラついたり、肌か高くなってしまう原因は塗料の乾燥が早いからです。

その原因は、湿度だったり、高性能のミストの細かいガンだったりするのですが、

一番原因はシンナーの種類です。

今の時期は冬なので気温が低く、自然乾燥しにくいので速乾を使うことが多いのですが

湿度が低いと乾燥が早くなってしまいます。

そうなると、速乾のシンナーではウエットで塗るところは良くても

塗りのキワの部分、ボカシぎわだったり、塗り重ねの箇所はドライで乗せることになるので

あっという間に乾燥し、ザラザラになってしまいます。

こうなると、いくら上から色を乗せてもザラザラで、キレイに仕上げることは不可能です。

#1500~1200で当て直すしかありません。

この手間をなくすため、キレイに1発で仕上げるために

温度、湿度に合ったシンナーを選ぶことが重要になります。

 

ブツを#1500で削り落として、3回目のベースを乗せていきます。

 

ルーフのベースの乗せ方なんですが、塗装屋によって色々あると思いますが、

僕の場合はルーフを4分割して塗っています。

1BOXのようなものだと6分割になることもありますが、だいたい4つですね。

縦方向に半分、横向きに半分、この半分ずつを順番に塗っていきます。

今回で言えば、右の後ろからです。

右後ろ→右前 続いて 左後ろ→左前です。

この塗り方にすると、縦半分の境目の所で肌が高くなる可能性があり、

シンナーの選別を間違うと、取り返しがつかないほどサラつくことになります。

ベースなら手直しが効きますが、クリヤーなら失敗の可能性も出てきます。

この失敗を防ぐために、先程から繰り返し言っている

シンナーの正確な選定が必要になるわけです。

 

均一にベースを乗せ、その後標準シンナーを足して希釈し、

ムラ取りをしていきます。

ドロップ気味に乗せ、指触乾燥させた後、クリヤーを乗せていきます。

 

ん~。悪くはないが良くもない。

ちょっとブツが多いですね。なんや?ガンから出たか?

 

つなぎから出た糸状のものではなく、点ですね。

塗料のカスっぽいモノがちょこちょこ付いています。

クリヤーはウェットで2回塗りなんですが、膜厚で埋まらないくらいの大きさです。

塗る前に確認したときには無かったので、確実にクリヤーのガンから出たものです。

もう1回分解掃除するか・・。

ただ、アウトなほどのブツではないので、磨けばOKの範囲です。

ルーフの塗装はこれで完成です。

 

続いてバンパーの塗装です。

 

はい。ベース3回乗せ。ムラ取りまで終わらせました。

このベースは、ルーフの塗装に使ったもののあまりで、

もうシンナー希釈をしてしまっていたので標準シンナーが混ざっています。

 

標準シンナーが混ざることによって、ゆっくりと肌が伸び

半艶の、均一なきれいな肌が出来ました。

 

ほんといつもそうなんですが、速く仕上げたくて速乾を使って

さっさと塗る癖がついていたんですよね、僕。

キッチリとフラッシュオフタイムを置き、ゆっくりと乾燥させることが基本なんですが

もうエエやろと早めに塗ってしまう癖が付いていたんです。

 

このバンパーの肌を見た時、思わず二度見してしまって、

『あ、そうか!これやんけ!』

と、今更ながら基本的なことを思い出しました。

塗る範囲も考えたシンナーの選定。

広い範囲ならもっと乾燥の遅いシンナーの割合を増やすべきでした。

そして、乾燥時間をしっかりと置く。

基本中の基本です。

1人で塗装をしているため、いつの間にか自己流になってしまっていたんですね。

怒ってくれる親方や先輩もいないですしね。

 

思わぬ収穫にニヤニヤしながら、クリヤーを塗装していきます。

 

まずはクリヤーの捨て塗り。薄く、均一に乗せます。

エアブローして、少し乾燥させたら、2回目、ウエットで乗せていきます。

 

よっしゃ。これは納得できる仕上がりです。

ブツも少なく、塗り残しもなし。( ・`д・´)おっけ!

バンパーの塗装完成です。

 

今日の作業はここまでです。

 

基本の見直し

今回、バンパーのベースの塗りを見て、やはりシンナーの選定は重要だと

改めて思いました。

塗り方は一緒でも、シンナーを変えるだけでこうも仕上がりに差が出るのか、と。

言葉だけで見てとれば、なんじゃそら?あたりまえやんけ!となることなんですが

自分の仕事で見直し、ルーフの塗りとバンパーの塗りを比べることで

出来ていないところが浮き彫りになり、思い知ることが出来ました。

というか思い知らされました。

乾燥時間をしっかりと置き、慌てずに塗れ!と。

明日の塗装からはこれらの基本をもう一度見直し、作業します。

 

今日はここまで。

お疲れ様でした(`・ω・´)ゞ

 

-ホンダ, 未分類, 自動車塗装日記

Copyright© 自動車塗装 いちころペイント.net , 2018 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.