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マツダ 自動車塗装日記

自動車塗装日記#88 料金が安い場合の塗装

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いちころです。

 

昨日ブースに入ったビアンテですが、今日から塗装に入ります。

 

このクルマ、最初に聞いた脳や予定日は土曜だったんですよ。

だから上司も今かかっている作業を置いて、このクルマを作業し、

ほぼ2日かけて仕上げたんですが、

昨日、相方に聞いたところ

『出来たら土曜日で。出来なかったら別にいいよ~』

と言っていたそうです。

は?なんすかそれ?そんなん早く言ってくださいよ!

そのことを上司に言うと

『せやねん、オレもさっき聞いてん』

とのこと。( ・`д・´)

口頭で作業を指示する現場ではあるあるなんですけどね。

ま、逆だったらまいっていましたが、早く仕上げて困ることはないしね。

おかげで余裕を持って作業できるし、

失敗しないように、落ち着いてやっていきます。

 

では今日の作業はコチラです。

はい。もう見慣れてしまったクルマ、ビアンテですね。

朝イチ、歪みをもう一度確認したんですが、やはり大きく歪んでいました。

1ヶ所をグッと押さえて、半径30cmくらいがつられて凹んでいるような状態です。

鉄板自体が、もうペコペコなので今さらどうすることも出来ないし、

そもそもパテでどうにか出来る歪みではありません。

ただ、スカシて見る感じでは、小さな歪みがボコボコあるわけではないので

近くで見る分には綺麗に見えます。

 

よし、もうコレで行こう。

昨日決めた通り、このまま行きます。

では早速作業を進めていきます。

 

まず足付けですが、これはダブルアクションの#1200で当てています。

皆さんは、こんな感じになりませんか?

均一に当てているつもりでも、こういった当てムラとも言うべき

当たってるところと、当たってない所がある状態です。

ぼくはこういう状態に今でもなるんですが、こうなるのには理由があります。

 

それは、ボディが汚れている時。

ホコリだったり、ゴミだったり、その他異物がボディに付いている状態ですね。

その場合は、まずは汚れが削れ落ちるので、ボディには思ったような足は付きません。

そして、その状態のペーパーがコチラ

汚れを噛んだせいで、目が詰まっています。

目が詰まると、当然そこは狙った足付けのキズは付きません。

この状態で当て続けると、さっきの写真のようになるというわけですね。

 

この状態でも、別に足が当たっていないわけではなく、少しは当たっています。

ですが、僕的に見た目が美しくないので、ココはスコッチで当てていきます。

 

これは、ウォッシュコンパウンドといって、

水をつけてスコッチブライトを使って足付けしていくタイプのものです。

これがとても便利で、脱脂しながら足付けすることが出来るんですよ。

先程のダブルアクションのペーパー目の隙間を綺麗に当て直すのには最適です。

では早速やっていきます。

 

まずはスコッチブライトを水に含ませ、コンパウンドをコレくらい取ります。

後は指先で当てないようにして、平面に擦っていきます。

 

全体を擦り終わったら、水で流し、乾燥させると・・・

 

こうなります。

#1200で当たっていないところをゴシゴシ擦るのもアリですが、

このようにスコッチを使うのも一つの手なので、よければ参考にしてみて下さい。

 

全体を綺麗に当てたら、コンパウンドを水で流し、次は細部のマスキングです。

 

こういった細部は、手研ぎでないとしっかりと当てることが出来ません。

パーツの脱着をしない塗装の場合は、しっかりと当てておかないと

後でポロポロと剥がれてくることになるので、特にしっかりと当てていきます。

しっかりと当て終わったら、エアブロー・脱脂をして、マスキングを行います。

 

今回は安上げなので、少しでも材料費を浮かすために

新聞紙を使ってマスキングを行いました。

新聞紙は、1枚だけだとクリヤーを塗った時に染みてしまいます。

そこで、新聞紙を2つ折りにし、1枚で2重の効果を作り、

コレを2枚貼って、合計4重にすることで、塗料の浸透を防ぐことが出来ます。

あとは、50mmのテープをベタッと貼っておけばOKです。

 

細部をしっかりと確認し、もう一度エアブロー・脱脂をして

塗装に入ります。

 

まず、ベースを乗せるヶ所以外に、アンダークリヤーを塗装します。

写真は、1回塗りでとめた所です。

ちょっと所々が乾きかけているのが分かると思いますが、

これは、アンダークリヤーがボディに付いたペーパー目に吸われている状態で、

このままベースを乗せると、アンダークリヤーを塗ってないのと同じ事になり、

ベースの塗ぎわが、ザラザラになります。

そうならないように、この状態からもう一度乗せてることで、半艶の良い湿り気になり、

ミストが乗ってもザラつかない、綺麗にボカせる肌を作ることが出来ます。

 

これをダブルコートといい、アンダークリヤーやプライマーを塗る基本のやり方です。

この状態で、ベースを乗せていきます。

 

1回目は薄めに乗せ、2回目にセミウエットで乗せた状態です。

最近、僕的にこれが1回目の塗り方です。

この状態ではまだまだ隠蔽していません。

パテの箇所も、近くで見る分にはそこまでおかしくはありません。

 

エアブローをして指触乾燥させ、2回目を乗せていきます。

 

アンダークリヤーを乗せ、1回目のベースを乗せた箇所よりも若干広めに

2回めのベースを乗せていきます。

今度はセミウエットで1回のみです。

1回目で隠蔽していなかった箇所も、目視した感じでは

綺麗に隠蔽しているように見えますね。

ここで、確認のために投光気を使って見てみることにします。

 

ふむ。しっかりと隠蔽されています。

そして、スカシの赤味も再現できていて、ボカシ際も分からなくなっていました。

このまま少しエアーで飛ばし、3回目を乗せていきます。

 

アンダークリヤーを1回塗り、2回めよりも広い範囲で、

アンダークリヤーに少し乗せる感じで塗ることで、

ざらつくこと無くボカしやすくする事ができます。

 

次にシンナー希釈をしたベースでキワをぼかして

指触乾燥させてベースは完了です。

 

次にクリヤーを乗せていきます。

 

クリヤー1回目。まずは捨て塗りです。

『1回目の肌がザラザラやったら、その上になんぼ塗っても綺麗にはならん!』

という人がよくいますが、その考えは100%間違っています。

写真のように、1回目をセミウエット以下で塗っても、確実に隣接パネルに

肌を合わせることが出来ます。

 

次に2回目。

セミウエットで乗せました。

今日はいつもより少しだけ暖かかったんですが、湿度が低かったため

標準シンナーを20%入れて希釈しています。

セミウエットで塗っているため、まだ艶が決まりきっておらず

半艶のような状態です。

通常、2回目でこの肌は失敗とも思える状態ですよね。

ですが、大丈夫です。

この状態から、15分自然乾燥させます。

 

15分後、ドアハンドル等を触ってみて、

いい感じに乾燥してきたら3回目に行きます。

こんどは、肌を見ながらウエットで乗せていきます。

 

はい、3回目乗せ終わりました。

これが、ブースで20分ほど乾燥させた肌です。

ちょっと分かりにくいですが、艶引けはありません。

 

まず、1回目にドライに塗ったらざらつくやり方というのは

僕も最初の頃に経験があります。

1回目をざらつかせてしまうと、当然いくら上に分厚く塗っても

ゆず肌になってしまいますよね。

そうなってしまう理由は、実はもう分かっています。

それを説明しますね。

 

もし、今使っているガンが最近発売されたものなら

ミストの細かいのがウリの、高性能のガンだと思います。

ミストが細かいというのはとてもいいことなんですが、1つ問題があって

それは乾燥が早くなるということです。

次に湿度。

湿度が高い日ならまだいいんですが、湿度が低ければ乾燥が早くなります。

そして、使っているシンナー。

冬だから乾燥が遅いといって、速乾、超速乾を使ってませんか?

 

これらをまとめてみると、

乾燥の早いガンで

乾燥の早い湿度の日に、

乾燥の早いシンナーを使って塗る。

 

ついでにクリヤー(硬化剤)も速乾なら、もうキレイに塗るほうが難しいです。

断言できますが、気温が低いからといってそこまで速乾にこだわる必要はありません。

 

この状態できれいに塗るには、希釈するシンナーに、1つ遅いものを

混ぜれば解決します。

今回で言えば、速乾を80%、標準を20%で希釈しています。

その割合は、湿度によって異なりますが、

どのくらいで割ればいいか、その乾燥具合を

調色の段階から調節しておけば、上塗りのときにざらつかせずに

済むというわけです。

1つ遅いシンナーを入れることによって、ゆっくりと乾燥し

きれいに肌が伸び、結果ざらつかせずに艶のあるきれいな肌を

乾燥後に作ることが出来ます。

もし初心者の人で、肌の作り方で悩んでいる人がいたら

試しにやってみて下さい。

 

 

しっかりと乾燥させ、明日磨いていきます。

何とか明日の納車には間に合いそうです。

 

指触乾燥後、歪みの確認をしましたが、遠目でスカシてみたら

やっぱり少しありますね。

きっちり抜けているわけではありませんでした。

もうこれは、仕方がないので、明日外に出してみて

確認しようと思っています。

 

 

今日の作業はここまで。

お疲れ様でした(`・ω・´)ゞ

 

 

 

 

 

 

 

 

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