ホンダ 自動車塗装日記

自動車塗装日記#91 ベース塗料が切れた?

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いちころです。

 

調色に使う塗料というものは、どこの工場でもそうなんですが

よく使う色や、残り少なくなっている色などはストックを置いています。

白や黒、シルバー系などですね。

その他にも、希釈用のシンナーやクリヤーなども無くなったら塗装できないので、

毎回必ずチェックします。

ですが、めったに使わない色や、調色用にチョコチョコしか使わない色などは

ストックを置いてなかったりします。

こういった色でも、なくなると代用が効かないこともあるので

出来るだけ置いておいた方がいいのですが、そう何でもかんでも買っていると

月の塗料代がかさむので、無くなってから買うという工場もよくあります。

実はウチの工場もそうで、少なくなった色をあらかじめチェックしておいて、

クルマが入庫したら、色の配合を確認して、その時に足りない色は

注文するという方法を取っているんですが、それでも抜けることが

たまにあるんですよね。

今回は、ベース塗料が足りなくて困ったという作業内容のお話です。

前日の作業はコチラ

 

では、今日の作業はコチラ

Nboxの調色の続きです。

昨日の時点で4回ほど調整したんですが、これがなかなか濃くて

思ったように寄せることが出来ませんでした。

 

調色というのは、塗料メーカーが作成した、配合データを元にして行います。

基本調色用のデータチップというものは、どこの塗料メーカーでもそうなんですが、

1色につき、数種類あります。

これは、新車を塗る時に作る工場によって微妙に色が変わったり、

年式によってもやはり少しですが色が変わったりするので、それらに対応するためです。

 

ですがクルマによっては、実車とチップの色があまりにも離れすぎている場合もあります。

それは、クルマは年数や色にもよりますが、保管状態によって

変色してしまうことがあるからです。

そうなってしまうと、チップの配合表だけでは合わせることが出来ません。

これを現車に合わせる作業を調色と言うんですが、

今回の作業では、1つ重大な問題が起こってしまいました。

 

ウチが使っている塗料は077プロタッチなんですが、

この表の上から二番目。『オリエントブルー』と書いてますよね。

配合表は%なので、この色は全体の約30%ほど入っています。

これはこの色を作る上でのベースとなる色なので、変えは効きません。

 

で、ホントしょうもないミスだったんですけどね。

チェックの時点で、今出している色が少ないことが分かっていて

在庫を確認したんですが、パッと見たらあったんですよね。

ああ、あるやんと思って、注文はしなかったんですよ。

そして、調色する段階になり、案の定色が足りなくなったので

さぁ青を御そろうかなと思って缶を取ったらコレですよ。

 

( ゚д゚)・・・・?

こばるとぶるー?なんすかそれ?

え?オリエントブルーじゃないの?マジでか?

 

もう、エライことですよね。

さっきも書きましたが、このオリエントブルーはベースの色のため、変えは効きません。

今から注文しようにも、取引している塗料屋は在庫を置かない所なので

早くても明日になります。

この色がないと調色できないので、今日はもうアカンか?と

諦めながら他のチップを見ていると、なんとオリエントブルーが入っていない

データが乗っていました。

お!ラッキーやんけ!と、早速比色してみると

コレがもう、ブルーと紺くらい色が離れていて

スカシも正面も全然違います。

正直、普通なら絶対選ばない色なんですが、もうそんなことは言ってられません。

この全く違う色で調色開始です。

 

・・・・というのが、昨日の話で、今日はここからになります。

 

実際にところ、比色したチップのいろはぜんぜん違うのですが

入っている色もガラッと違うかと言えば、そうではありません。

ベースの色が違うだけで、他の色は共通してるものもあります。

 

色の特徴さえ分かっていれば、出来ないことはないので

難易度は高いですがやっていきます。

 

最初に配合した色なんですが、これはかなり濃くなっています。

というのは、オリエントブルーの代わりにレイクブルーという

正面が黄色、スカシが赤に見える青がベースとして入っています。

最初に選んだチップにも入っていて、ベースなんですが補助的な役割です。

 

この色自体、メインで使うとかなり黄色くなってしまうので

フレッシュブルーという赤みの強い青が入っているのですが

コレを入れると正面が真っ赤になってしまいます。

写真の色がそれですね。

その赤味を消すためにYSグリーンという緑を入れて、

その他調節しながら様子見を繰り返します。

 

場所を変え、角度を変えて比色を続けますが

行っては戻りの繰り返し。

色のズレの幅が大きいというか、言い換えれば近づかないんですよね。

もっと黄色っぽくしたいんですが、そう寄せると今度はスカシが反対を向いてしまい

さっきまで黒かったのが、白すぎでぜんぜん違う色になったしまうといったことの繰り返しです。

 

やっぱオリエントブルーがないと厳しいかな・・

 

と心が折れかかっていたんですが、そう簡単には諦めることは出来ません。

塗料を小分けし、おおよその検討をたて、繰り返すこと2時間。あ

少しづつ近づいてきました。

ちなみにこのクルマ、ボンネットとフェンダーはこれくらい色がずれています。

 

ボンネットは赤黒く、フェンダーはそれよりも薄く、黄色っぽくなっています。

これはよくある角度による見え方の違いではなく、完全に色が違います。

なぜなら、ボンネットとフェンダーにはそんな角度はついてなくて、ほぼ同じ高さだからです。

 

ですが、コチラが直す場合、この色のズレに納得しない人もいます。

それはそれ。直すんやったら合わさんかい!と、そういうことです。

バンパーに関しては色が違うので強気にでれますが、ボディはそうは行きません。

 

そして朝イチから始めて10時過ぎ、ここまで来ました。

 

(゜_゜)・・・・・。

いったんちゃうか?もうエエんちゃうか?

ボンネットは、塗り板と比色したら分かりやすいですが

フェンダーはコレくらい色がずれています。薄黄色いですよね。

それに合わせているので、側面の方は少し黒っぽくなり

写真で見ると黄いろが足りなくも見えますが

実際にテープを渡して見てみると、違和感はありませんでした。

ボカすのなら十分の範囲です。

 

この側面の色に合わせると、今度はボンネットとの色が全然違ってくるので、

そうなると見た目の印象が悪くなります。

反対もそうだからという言い訳は通用しません。

直す方は、合わなければボカすぐらいの勢いで合わせなければなりません。(僕的に)

 

正直言うと、ボカすので、この程度の色の違いなんて

見分けがつかないんですが、今回はブロック塗りを想定して拘ってみました。

 

15分ほど置き、色が落ち着いてきた所でもう一度確認。

問題なかったので、これで行きます。調色完了です。

 

ホコリを沢山かぶっているのでエアブローをしてブースに入れていきます。

 

スゴいピンぼけですね。

パテ・サフ作業で手こずったため、かなりのホコリが乗っていました。

しっかり細部までホコリを飛ばし、マスキングをしていきます。

 

 

と、その前にフェンダーの内板を忘れていました。

ウチはブースが狭いため、外して釣って一緒に塗ることは出来ません。

もちろん、ドアやゲートもです。

そのため、一度内板を塗り、乾燥させてから組み付けて塗る方法を取っています。

 

このフェンダーも同様に内板を塗って行きます。

縦はベースもクリヤーもしっかり乗っているんですが、

上はボンネットを閉めてベースが入りこんだような感じになっているので

同じように真似て作っていきます。

乾燥後、仮止めをしてマスキングをしていきます。

 

はい。マスキングが終了しました。

ここまで長かった・・・。3日くらいかかったように思います。

取り合えすボディの下準備は完成しました。

明日朝イチ塗装していきます。

 

今日の作業はここまでです。

明日も頑張りましょう。

お疲れ様でした(`・ω・´)ゞ

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