ホンダ 自動車塗装日記

自動車塗装日記#92 隠蔽しにくい色の塗装

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いちころです。

 

自動車塗装のを行う時に使う塗料には

隠蔽性の良いものと悪いものがあります。

 

『トマリ』が良いとか悪いとか言うんですが、

このブログでもちょこちょこ使っている塗装用語です。

 

そのトマリについて少し説明すると

要するには塗りつぶせるかどうかということになります。

トマリの良い色と言うのは、例えばソリッドカラーで言えば白や黒

メタリックでもやはり濃色系はトマリが良くなります。

反対にトマリの悪い色は、ソリッドの赤や黄色、

メタリックでは、メタリックがベースの目の粗いシルバーを使っているものなどは

止まりにくい色が多くなっています。

 

このトマリの悪い色をトメるのには、

下塗り(サフェーサー塗装)を行うことが重要になります。

ロックペイントの場合で言えば、調色チップに指定のサフの色が書いており

指定のサフェーサーの色を下塗りも兼ねて塗ることによって

修正パネルを含む塗装物を狙った色に塗装することが出来ます。

 

例えば、赤を塗る時はグレー、黄色なら白と言った具合にサフの色を

変えていくことで、狙った回数(3~4回)で色を決めるといった感じです。

 

この狙った回数(3~4回)というのが塗装をする上でとても重要で

塗る回数を決めて色を乗せることで、狙った色にするのが基本の塗り方になります。

というのは、塗装の色というのは、乗せる回数が多くなればなるほど、

色が隠蔽していようがしてなかろうが、濃く(黒っぽく)なっていきます。

その理由についてはまた別の時に説明しますが、

結果として最悪の場合、隠蔽していなくて、色が濃くなるという状態になります。

 

こういった事にならないために、下塗りというのは

飛ばすことの出来ない、大変重要な作業になります。

 

今回の作業は、こういったとても隠蔽性の悪い色の塗装です。

では今日の作業はコチラ。

Nboxの左側面、ゲートの塗装です。

バンパー等もありますが、先にボディを塗装していきます。

前日にマスキングまで終わらせているので、きょうはここからの作業になります。

(前回の作業内容はコチラ

 

左フロントフェンダーは新品パネルに交換しています。

新品パネルの場合、鉄板の上に電着プライマーという塗料が乗っているんですが、

これが黒だったりグレーだったり、ものによって違います。

このフェンダーは黒だったんですが、今回塗装する色は特に隠蔽性が悪い色なので、

周りと条件を同じにするという意味合いも兼ねて、サフを乗せておきました。

エアブローと脱脂、パテを付けたところを再度チェックをし、

問題なかったので、早速塗装にかかっていきます。

 

まずは1回目。

先行きが不安になるほどに見事にスケスケです。

もちろんベタ塗りではなく、薄くは塗ってあるんですが、

それでもやはり普通の色と比べると、色のノリが違います。悪すぎる。

エアブローして指触乾燥させて、次に進みます。

 

2回目。

ちょっと不安になってくるほどトマリません。

2回目なんでウエットで乗せたんですが、結果はこれです。

隠蔽性の悪い色というのは、メタリックや2コートパールの場合はいつもそうで、

下塗りとして、指定色のサフを塗っていたとしても、トマリやすくなっているというだけで

結果としてこのように、グレーが透けます。

ここからは、もう様子を見ながら乗せていくしかありません。

少しいいカッコで言えば、経験を活かして塗って行きます。

塗装屋によっては、こういう場合はサフのところだけを先に塗って

トメていく人もいると思います。僕も以前はそうしていました。

ですがその場合、塗ったところの周りがざらつく可能性があるんですよね。

なぜなら、トメるために回数を乗せるから。

やりようによってはザラつかないことも分かっていますし

サフのところだけを乗せたほうが塗料も少なくて済むんですが、

僕の乗せ方ではざらつく可能性があるため、

それを避けるために、全体に色を乗せていきます。

 

3回目。ともう1回セミウエットで乗せました。

だいぶんトマリましたね。

ここで、塗り板と比色。色の乗りが足りているかどうか見るためです。

結果、少し足りないようにも見えますが、行けそうでもあります。

側面に関しては、完成後に比色する箇所がないのでこのままでもOKなんですが、

問題はフェンダーとボンネットです。ここはブロックと同じ状態なので

色が違うと即バレます。

とりあえず、トマッているかどうか投光機で確認したところ

フロントドアのトマリが甘い状態でした。

なので、もう1発乗せることに決定。

フェンダー上部に乗せすぎないように、全体にもう1発乗せ、ベース塗装完了です。

 

クリヤー3回塗りです。

ここで問題発生。

3枚目と最後のフロントドアの写真で分かると思うのですが、艶が若干足りません。

これは塗装後20分ほどブース内で乾燥させた後なんですが、

塗装直後は問題なく艶がありました。

ということは、乾燥していくに連れて艶が引いていったということになります。

 

フロントドアは、歪みを抜くのに苦労した箇所で、半日かけて手直しまでしました。

その際にサフで肌を作ったんですが、これに不具合があったような状態です。

硬化は完全にしているはず。痩せていませんからね。

現状は周りと比べてツヤが足りないというだけで、半艶だとか

そういった状態ではなく、そこまで深刻ではありません。

磨けばOKなんですが、何で艶が引けたのか・・・?

やはりサフの膜厚かもしれません。場所も一致しているし

また調べておくようにします。

塗り残しがないかを確認し、クリヤー塗装終了です。

 

次にフロントバンパー他、小物の塗装です。

サフェーサーを研磨し、全体を#1200で当てています。

その後、ウォッシュプライマーとスコッチブライトを使って研磨して

足付け完了です。

ブースに入れて塗装の準備をしていきます。

 

台のマスキングをやり直して、エアブロー・脱脂の後、

細部を確認して塗装準備完了です。

早速塗っていきます。

 

はい、ベースからクリヤーまで問題なく塗装できました。

隠蔽に関してですが、やはり塗装の範囲が小さいとトメやすい印象です。

ボディほど苦労をせず、普通にベースを乗せて塗装することが出来ました。

なので、ベース3回乗せのボカシ、クリヤーは2回乗せです。

 

塗り残しがないか、投光器で確認し、問題なかったので

これで塗装は完成です。

 

ボディが乾燥したので、外で確認作業を行いました。

色合い、歪みはもんだいなかったんですが、やはりフロントドアの艶引けが気になります。

ですが、全くのつや消しでもうアカンというほどのものではなく、

磨けば十分に肌が出ることは確認できました。

休み明けにしっかりと研磨し、仕上げていきます。

 

今日の作業はここまでです。

今週もお疲れ様でした(`・ω・´)ゞ

 

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