ダイハツ マスキング 自動車塗装日記

自動車塗装日記#94 いちころのマスキング方法

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いちころです。

自動車塗装で、粗相したいところ以外に色が乗らないように

隠すことをマスキングと言います。

マスキングに使う道具は様々で、順にあげていくと

マスキングテープ、スポンジテープ、返しテープ、養生紙、マスカー、その他、

ただ隠すだけなんですが、結構種類があります。

この中で、塗装屋によって、工場の考え方によって道具を選んで使い、

作業していくわけです。

その作業方法も塗装屋によって違っていて、効率を求める人や

とにかく節約を重視する人、仕上がりを重視する人など様々です。

 

効率を求める塗装屋の人は、スピード重視のため

早くきれいに貼る技術があり、無駄を嫌います。

節約を重視する人は、どう隠せば最小の材料で隠せるかをよく知っていて、

とにかく材料の無駄が少くする技術があります。

仕上がりを重視する人は、細部まで細かく丁寧に隠す技術があり、

マスキングミスがほぼ無いのが特徴です。

 

それぞれすごい技術なんですが、やっていることは塗りたいところ以外を隠すことで、

同じことをしています。

隠し方は、その店の状況によっても変わり、とにかく台数をこなさなければならない

現場は、早く作業する必要があるので、どうしてもスピード重視になり、

外車など、単価が高く、とにかくチェックが厳しい店の場合は

仕上がりを重視する傾向があります。

 

僕自身、色んな店を回って沢山の塗装屋の技術を見て、学んできましたが

その中で、状況によってやり方を変えていくという方法を学びました。

 

自動車塗装日記でも毎度マスキングをしていますが、これらはすべて

クルマや、仕事の内容といった状況によって変えています。

 

技術の関しても毎度変えていて、

安上げのものはとにかく速く、材料を少なくし、

保険仕事は仕上がりを重視するようにしています。

 

今回は、というか今日はちょっとヒマだったので、

僕にマスキングのやり方を少し紹介していきますね。

 

では今日の作業はコチラです。

はい、アトレーですね。

このクルマは保険仕事で、塗装の範囲は

・左フロントフェンダー 交換

・左フロントドア 

・フロントバンパー

となっています。

前日までに、フロントバンパーの修理をサフまでと、調色は終わらせています。

フロントフェンダーはまだ届いていないため、入荷待ちの状態で、

ここからの作業になります。

フェンダーは、入り次第作業できるので、ボディの方をすぐ塗れる状態まで

進めておくことになりました。

まずは足付けからです。

 

まず、新品のペーパを毎回使うところなら関係ないんですが、

大体の工場は、もったいないので使えるものは再利用する所が多いと思います。

ウチもそうなんですよね。

で、皆さんは最初、左のような状態で削り出していませんか?

僕はめんどくさいんで、左の状態でも、削れるんやったらなんでもええやろ!と

やってたんですが・・・やっぱりダメですね。

研ぎ残しがすごく出るんですよね。

この白いところは、クリヤーを削ったカスなんですが、#1200のペーパーで

コレだけ詰まっていたら、もう目がないのと一緒で

その箇所は、削ることが出来ません。

なので、右の状態になるまできっちり飛ばして削ります。

 

ペーパーも用意できて早速削るんですが、僕はその前に

必ず脱脂を行います。

コレは実は足付けの基本で、最初は必ずやれと言われているはずです。

というのも、今から削る旧塗膜には、いろんなものが付着しています。

汚れだったり、水垢だったり、鉄粉だったり様々です。

これらももちろん取り除くんですが、足付けの際に一番邪魔になるのは、

実は油分です。これは何のことかというと、ワックスのことです。

 

油分がボディについていると、ペーパーを当てても当然滑り、

何度も当てていると油分が剥がれ、その剥がれた油分はペーパーに付き、

ペーパーの目を埋めます。

埋まると当然削ることが出来ないので、足付けのムラが出来てしまうというわけです。

それを避けるために、キッチリと脱脂する必要があります。

 

脱脂した面は、ペーパーの当たりが全然違い、旧塗膜の目をしっかりと落とすまで削ることが出来ます。

当然、当て残しも少なくなり、削ったペーパーにもあまりカスが付きません。

これでペーパーを節約するとともに、作業効率を上げていくという寸法です。

ですが削れすぎるので、角には十分注意です。

 

ですがやはり、面以外のところは当てにくいので、残ってしまうことがあります。

そんな時はコレでしっかりと削ります。

 

ウォッシュコンパウンドですね。

コレを少しスコッチブライトに付け、 しっかりと擦れば

足付けは完璧です。(-д☆)キラッ

 

ですがこのウォッシュコンパウンドは、結構残るため、

使い終わったら脱脂しておくことをオススメします。

 

足付けが終わり、ブースに入れました。

フェンダーがまだ無いので、そこは置いておいてマスキング開始です。

 

まずキーシリンダーの穴ですが、皆さんはどうやって隠していますか?

僕はずっと後ろから、50mmのテープをペタッと貼っていました。

このキーシリンダーに限らず、ゲートでもウインカーでも、

穴が開いているところはほとんどそうやってきたんですよね。

 

こんな感じです。

しっかり隠せていて、何の問題もなさそうなんですが、

僕はこの隠し方で、何度かイタイ失敗をしてきました。

 

というのも、この隠し方は、裏からペタっとテープをはっているだけで、

粘着の方がそのまま出ている状態です。隙間は当然ありません。

この状態で塗る際に、ベースをかけているならまだマシなんですが、

クリヤーしかかけない場合は。とても危険です。

これはテープで隠している箇所全部に言えますが、

普通に塗ったら垂れるんですよね。この箇所。

考えてみれば当然です。

回りは足付けをしているのでしっかりと塗料が食いつきますが、

テープはムリですよね。吸い込むわけでもないし、

塗った分がそのまま重なるだけです。

これは垂れても不思議じゃないですよね。

この失敗を何度かして、マスキングの方法を少し変えてみました。

それがコチラ

二つ折りにした50mmのテープのまわりを15mmのテープで囲っています。

コレを裏側から貼るわけです。

するとコレだけ隙間ができますよね。

でも中はしっかり貼っているので、室内にはミストは入りません。

この隙間のお陰で、最悪流れたとしても、表側には来ないというわけですね。

この隠し方をするようになって、穴が空いたところの垂れはなくなりました。

ちょっとめんどくさいですが、同じ悩みを持っている方は是非試してみて下さい。

 

続きます。

 

まず、ドアの下側ですがこんな感じでテープを貼ります。

そして閉める!

するとこういう感じになります。

これで完全に蓋をしている状態なので、中には入りません。

直接紙を挟んでいっても良いのですが、それだとミストが入ることもあるため、

完全に密閉してしまいます。

 

内板ですがここでゴムが当たるので、ここまで隠していきます。

 

はい、こんな感じですね。

以前は紙を貼って隠していたんっですが、どこからミストが入るのか、

仕上がったらザラザラしていることがあったので、テープで密閉するようになりました。

 

上も同様に、テープが当たるところまでをしっかりと隠していきます。

ピラーのキワは返しテープで隠していて、クリヤーを塗った後でも

段差が出来ないようにしています。

 

この返しテープも、引っ張って貼るとこのように反対を向く勢いで浮いてしまいます。

こうなると、実際にクリヤーを塗ったら中のキワでラインが出来てしまいます。

 

押さえるわけでもなく、乗せるような感じで貼れば、

浮くことも密着しすぎることもなく貼ることが出来ます。

 

テープの間は紙でこのように貼って隠します。

あまり見られない箇所ですが、やはりミストが入ってざらつくとマズイので

しっかりと隠していきます。

 

次にドアの耳ですが、これも下同様、こんな感じでテープを1枚貼ります。

下の写真で、テープを切っていますが、これはアールがある箇所を貼ると突っ張ってしまうので、

切れ目を入れてキレイに貼れるようにしています。

下同様、閉めて紙を貼り、ちょっと写真を取り忘れましたが

キワを50mmのテープで抑えれば、キチンと密閉されます。

窓も隠していき、とりあえずは完成です。

あ、ドアハンドル忘れてますね・・。( ゚д゚)ハッ!

後はフェンダーが来たら組み付けて、残りの箇所をマスカーで覆います。

 

次はバンパーです。

こういった穴の開いているバンパーは、裏側もしっかり塞いでおかないと

ミストが回ってきて表の樹脂部分にも飛んでしまいます。

なので、ここをしっかりと塞いでいきます。

 

こんな感じですね。

今見たら、中古パーツを使ったのか、何か字が書いてますね。

中古にはよくあることです。

ついでに汚れも取って、耳もしっかりペーパーが当たっているか確認して

次は表面です。

 

僕は先にキワを貼っていくんですけどね。

こんな感じでキワを先に張って、浮いているテープを折り返さずにしておくと、

そこがのりしろのようになって、次が貼りやすくなるので便利ですよ。

 

後は全体を養生紙で隠して、マスキング完成です。

 

まとめ

こんかいは、保険仕事ということと、ちょっと時間があったので

丁寧に貼っていきました。

急いでいる場合や安上げの場合は当然こんな感じではなく、

テープで塞がず、直接紙を貼っていくやり方になります。

 

僕が1番長くいた現場は、とにかくスピード重視で材料を節約しろ!

という所で、速くキレイにしろと、無茶なことを言う現場でした。

でもそこで鍛えられたおかげで、他の現場に行ってもやっていけたのかなと思います。

 

マスキングの方法は、それこそ塗装屋の数だけやり方があり、

『え?そんな貼り方があるの?』

と、未だに驚くこともあります。

 

僕の希望は、出来ればこのブログを通じて皆さんと技術的に

色々やり取りをして行きたいなと思っているんですよ。

だって、あんまりそういう所って無いでしょ?

避難罵倒する所はちょくちょくありますけど、そんなのにはあんまり

興味が無いんでね。

掲示板とかあれば良いのかな?

また何か考えておきます。

 

以上、ザッとですが、僕のマスキング方法の紹介でした。

 

今日はここまで。

明日も頑張りましょう。お疲れ様でした(`・ω・´)ゞ

 

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