ニッサン 自動車塗装日記

自動車塗装日記#97 自分の塗装の再塗装

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いちころです。

 

僕たち塗装屋は、修復するパネルを見る時、その修復箇所とは別に

塗装歴があるかどうかを確認します。

よく、

『あ~、コレ1回塗ってるわ』

とか言ったりするんですけどね。

ブツが残っていたり、肌が違っていたり、色が違っていたりと

見分ける方法は色々とあります。

 

もし塗っている場合、これがキチンと塗装されていれば何の問題もありません。

キレイに足付けされていて、適量の硬化剤をしっかり撹拌したパテを付け、

脱脂をして、ベースを乗せ、その後キチンと計った硬化剤を入れたクリヤーを塗り、

しっかりと硬化させる。

これらをキッチリやっている場合は、再塗装しても何の不具合も出ません。

修復歴のないパネルと同じように作業することが出来ます。

 

ところがそうでなかった場合はもう大変です。

足付けが出来ていなければ、ポロポロとどこまでも剥がれていって、

ついでにパテも剥がれます。

パテの硬化剤がキチンと入っていない、混ざっていない場合は、

ベースを剥ぐと粘土状のパテが現れて、もうめんどくさい状態になります。

そしてクリヤーの硬化剤が足りない、または多すぎる場合はコレが一番面倒で、

場合によっては全面を剥がなければならないこともあります。

 

パテでも塗料でも、この硬化剤が足りない状態のことを硬化不良と呼び、

言ってみれば、半乾きで塗膜(パテ)が落ち着いてしまっている状態です。

 

なぜこのようなことが起こるのかというと、コレはもう完全な手抜き作業なんですよね。

塗装屋の。

本来は、パテでも塗料でも、主剤と硬化剤(と、シンナー)の割合が決まっていて、

これを計量して撹拌する必要があるんですが、もうどこの工場でもそうですが、

計らない所は結構あります。めんどくさいですからね。

厳密には、塗料は計りますがパテはほとんど目分量で、混ぜて色で判断する

ということもあったりします。ホントはダメなんですけどね。

 

この主剤と硬化剤の割合には、多少の余裕があって、ちょっとぐらい

多かったり少なかったりしても、硬化には問題ないんですが、

その許容範囲を超えて足りない、または多かった場合は硬化不良が起こります。

 

この硬化不良が起こっている状態の肌の上に塗料やパテを乗せると、

『チヂミ』という不具合が起こります。

これは、旧塗膜が完全に硬化していないため、新しく塗った塗料のシンナーが

旧塗膜を侵し、硬化時に塗料が締まるのに耐えきれず、シワが寄るようになる状態です。

この不具合が1番怖いんですよね。最初から手直しになりますから。

だから、塗っているかどうか最初に確認するわけです。

 

長々と説明しましたが、今回の作業は、

他の誰でもない自分が塗ったものの再塗装です。

 

では今日の作業はコチラ

 

はい。X-TRAILの左リアフェンダーの塗装です。

足付け、サフェーサーまでは前日に終わらせているので、今日はここからの作業になります。

このクルマは、以前に僕が全塗装しているのですが、その時に結構磨き込んでいるため、

ブツはありませんでした。

先程の旧塗膜のチヂミのことですが、塗膜自体は完全に硬化しています。

鈑金→パテ→サフまで作業して、縮まなかったので、もう問題はありません。

ちなみに僕は、結構正確に計りたがる性格なので、いっても誤差0.2くらいです。

ブースに入れ、マスキングが終わりました。

今回は緑と白のラインの所で切ることにしたんですけど、

これって、塗装屋の人なら分かると思うんですが、出来るならここで

ラインを作りたくないんですよね。

ここは出来るだけフラットに行きたいじゃないですか。

触られた時に、『あれ?段差がないやん!』って言わせたくて。

前回塗ったときも、そこを意識して塗りましたし。

 

でも今回は、白まで塗るとキワが出来てしまうので、もう仕方がない。

ラインで切ることにしました。

 

肝心の色ですが、この色はもう僕のオリジナルカラーみたいなもので、

僕が作った配合表を元に作っています。

そんなに沢山色は入っていないハズなんですが、今回作ってみたら結構ズレてたので、

調色をし直しました。

ここまで寄せれたら、ブロックでも十分行けます。

 

細部をエアブローして、早速塗っていきます。

 

ベース1回目。

全体にアンダークリヤーをダブルコートで。

ソリッドなんで、そこそこ隠蔽するかと思ったんですが、何か悪いですね。

僕はソリッドを塗る場合は、希釈は大体60%で行きます。(通常は80%)

今の時期、速乾のみならキワがザラつきますが、標準を混ぜると、

キワがザラつかず、いい感じの硬さでベースが乗るんでね。

 

ここで無理に隠蔽させようとして厚塗りすると、色々まずいんで

指触乾燥させながら乗せていきます。

 

はい。これでベース3回目です。

アンダークリヤーを乗せながら、肌調整・ボカシまで行きました。

心配していた隠蔽ですが、同じ希釈で3回とも乗せたんですが、

特に問題もなく行けました。

色をボカシて、肌もボカす。

以前勤めていた現場の塗装屋の先輩に教えていただいたことを

何か突然思い出しました。

色だけでなく、乗せたベースの肌もよく見てボカせってことなんですけどね。

まずまず、うまくいきました。

 

はい、クリヤーを乗せ終わりました。

今回も、セミウエットを3回塗りです。

今回は、ベースの色だけではなく、肌をボカすということをやってみた結果、

ザラつきがまったくなく、キレイに仕上げることが出来ました。

特に問題はなしです。

 

X-TRAIL塗装完成です。

乾燥後、しっかりと磨いていきます。

 

今日はここまで。

おつかれ様でした(`・ω・´)ゞ

 

 

 

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