ダイハツ 自動車塗装日記

自動車塗装日記#105 どこで垂れる?季節の変わり目の塗装 

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いちころです。

 

季節の変わり目は、塗装屋にとっても衣替えのようなもので、

一気にコロっと・・・というわけではないですが、

色々と変更していくものがあります。

まずは、希釈するシンナー。

ウチで使っているものは、速乾・標準・遅乾・超遅乾なんですが、

今までは寒かったので、乾燥の早い速乾をベースに使ってきました。

この希釈するシンナーは、1つ隣のものと混ぜることが出来るので、

例えば今だったら、速乾+標準で、それぞれの量を調節して使ってました。

標準:速乾を、6:4みたいな感じですね。

人によってはですが、そういったシンナーを混ぜるといったことをしない所もありますが、

乾燥速度を調節できるので、僕的には必須な作業です。

次にパテ。

これもそろそろ変えていったほうが楽な時期になりますね。

今は冬用のパテと硬化剤を使っているのですが、これは乾燥が早いので、

暖かくなってくると小範囲なら使い勝手がいいのですが、

広範囲になると、最後まで塗りきれずに硬化してしまって、

結構イラっとすることになります。・・ですよね?

 

後は、塗り方です。

材料を変えても、塗り方がそのままでは、キッチリと仕上げることは出来ません。

具体的には、この時期は垂れ、ムラが多くなってきます。

シンナーを速乾から標準へ、そして硬化剤も同様に変えるので

シンナーの蒸発、指触乾燥の時間が長くなります。

気温が低く、湿度も低い寒い時期と同じ塗り方をしていると、

断言しますがムラができて、必ず垂れます。

乾燥が終わり、ブースの外で仕上がりの確認する時に

『うわ~、やったわコレ』

と、やり直し確定の、あのなんとも言えない感覚を味わう事になってしまいます。

 

そういったことを注意しないといけないなと思いながら、

今日の作業は広範囲の塗装なんですよね。

 

では、今日の作業はコチラです。

はい。タントの側面塗装ですね。

フロントドアは交換で、裏面は前日に塗装済み。表面は下塗りしてあります。

修正箇所はスライドとクオーターのみ。上側はオマケで塗装します。

ドアミラーは新品に交換。フロントフェンダーはボカシですね。

 

脱脂・エアブローをして残りのマスキングを行い、早速塗っていきます。(`・ω・´)ゞ

 

ベース1回目。

フロントフェンダーとクオーターにアンダークリヤーをダブルコートで。

希釈を標準にしてあるので、乾燥がおそく、長めに湿ってくれるのでいい感じです。

フロントドアとスライド、クオーター下を、下塗りから色決めまで行いました。

これは僕の場合なんですが、パールのベースを塗る時、

うまくいくか、いかないかは、大体ここで決まります。

それは、『色』なんですよね。

( ゚д゚ )は? と思われるかも知れませんが、

僕的に、うまくいく場合はこの時点でベースのボカシは必要ないくらいに

色が決まります。

例えば1枚目の写真ですが、これはドアのすぐ横。

フェンダーのキワの辺まで色を乗せていますが、ボカシはしていません。

アンダークリヤーに少し乗っているので、その分は馴染んでますが、それくらいです。

指触乾燥するくらいまで置いて、ボカシをしないといけないくらい色がずれていた場合、

僕の場合はあまり上手く行きません。

いや、上手くいかないことはないんですが、

ボカすのに、結構色々と小細工をすることになります。

これは調色の時の話になるんですが、この時にギリギリまで色を寄せていた場合、

その色でボディに乗せると、白味が強くなります。

『あ、アカンわ。だいぶ白いわ』

といった失敗をした人もいると思いますが、それですね。

なので、最初から白味が強くなることを予想しておいて

黒味を少し強く、ついでに黄味も上がってくるので

黄色が少し足りない感じに寄せておきます。

結果、今回は狙い通りに決めることが出来ました。

シンナー希釈も、標準を7割にしているため、ザラつきもない感じですね。

 

ベース2回目+ボカシ+ニゴシとパールまで乗せ終わりました。

今写真で見ると、ドアが黄色っぽく、フェンダーの先が濃いというか

青味が強く見えますね。

本当にここまで色がズレているなら、完全にアウトな範囲です。

色が落ち着いたとしても、この色のズレが馴染むのはちょっと無理がありますね。

実際は、色のズレは無いんですが、こうして後から写真で確認すると、

あれ?こんなんやったっけ?みたいなことが結構あるんですよね。

ただ、塗っている現場では、穴が空くくらい見て確認しているので

これほどの色のズレはありません。

小さなブツは少しありますが、クリヤーで埋まる範囲。

黒点は見当たりません。

指触乾燥したら、クリヤーを乗せていきます。

 

はい。クリヤーを乗せ終わりました。

何か黄色っぽく横線が入ってますが、養生紙が反射して映ってるみたいですね。

ここでは、先程の色のズレも見られませんね。

ブツは、スライドのレールのところからちょっと出てしまいましたね。

エアブローをしっかりしたつもりだったんですが、甘かったようです。

パラっとブツが出てしまいました。

ただ、細かく黒点ではないので、ペーパーを当てて十分行ける範囲です。

こんなブツでも、坊主の頃はムチャクチャ怒られてたんですけどね。

『何しとんねんボケ!起きとんのかオマエは~~!!(# ゚Д゚)』

という怒号が、いまでも耳に残っています。(;´д`)

 

最後にクオーターのキワをぼかし、細部の塗りの腰を確認してクリヤー終了です。

 

そしてこのクリヤーの塗りなんですが、最初に書いた通り

この時期は結構垂れやすくなります。

垂らさないように塗るのがプロとして当然なんですが、

じゃ、これっていつ垂れてると思います?

垂らさないように塗るのが上手い。垂らすのは下手。

じゃ、これってどこがどう違うのか?何が悪いのか?

坊主の頃はホント悩んでいました。

冬場と同じ様に塗ってたら、何をどうしても垂れますからね。

 

ここで、下手くその代表である僕が、僕のこの時期のクリヤー塗り方の

改善点というか、僕がやってきた変更点を少しだけですが書いて行きます。

初心者で、親方にどやされてる人なんかは参考にしてもらえればと思います。

ちなみに僕は、クリヤーはウエットで乗せるので、その体で書きますね。

 

まず分かっていなければいけないことは、いつ垂れるのか?ということ。

これが分からなければ、改善のやりようがないんですよね。

 

今まではキチンと塗れていたのに、この時期に垂れるという場合、

結論から言いますが、これはクリヤーが伸びる時に垂れてます。

その証拠に、塗ってすぐの時は垂れていないハズ。

逆アール、穴の空いている箇所のキワ、パーツの耳など、

クリヤーが伸びて垂れやすい所は沢山ありますが、

要は乾燥時間が足りていない状態です。

乾燥時間(フラッシュオフタイム)が少ないせいで、

厚塗りしすぎている状態になり、塗り終わり後、肌が伸びようとする時に

耐えきれずに垂れてしまうという感じですね。

改善点は至って簡単で、乾燥時間を伸ばすだけです。

今まで15分置いていたのなら、それを20~25分にするだけで

改善されるはずです。

塗ってる最中は、何故か早く仕上げたくて焦って塗り重ねてしまいがちですが、

失敗したら倍以上時間がかかることを考えれば、ここでの5分や10分なんて

安いもんだと思って、きっちり時間をとることが解決策です。

試しにやってみて下さい。

 

続いてボディの塗りが乾燥したので、外に出して確認です。

 

もうちょっと近くで撮ったら良かったですね。

なんか分かりにくいですが、とりあえずは問題なさそうです。

このまま1晩おいて、明日磨いていきます。

 

続いて、前後バンパー・ステップの塗装です。

 

はい、特に問題なく塗り終えました。

こちらも1晩置いて、明日磨いていきます。

 

 

そして、今日は3台の入庫がありました。

バス、コンビニの保冷車、軽トラですね。

このご時世に、これだけ仕事を頂いてほんとありがたいことです。

いくら技術を煮詰めた所で、仕事がなければその腕を発揮することが出来ません。

経営、特に集客はどの店でも頭を抱えるところだと思いますが、

これからそちらの方にもチカラを入れて行こうと思っています。

 

今日はここまで。明日もがんばりましょう。

お疲れ様でした。(`・ω・´)ゞ





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