ホンダ 自動車塗装日記

自動車塗装日記#112 中古車の作業はこんな感じ2

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いちころです。

 

安上げの作業というは、うちの場合結構あります。

これは、中古車屋だけではなく、一般のお客さんの場合でも同様で、

要は、予算がないということなんですけどね。

例えばなんですが、メタリックのドアを1枚修理・塗装したとすると、

最低2万5000円くらいは欲しい所です。

やる方からすれば、それでトントンぐらいなんですが

お客さんからすると、だいたい『高い』と言われます。

 

以前僕が接客したお客様で、デミオの左フロントドアの真ん中辺りに

5~10センチくらいの線キズが入っている分の見積もりを頼まれました。

ソリッドの赤で、少しエクボがある状態です。

その時は、分解・修理・塗装で2万と出しました。

他店と競争するならもう少し引けますが、この程度なら妥当というか

安いくらいだと思います。

金額をお客様に伝えると、

たったこんだけの傷を直すんに2万?ぼったくりやんけ!

と言われました。

で、内心イラッとしつつも、詳しくお客様に話を聞くことにしました。

要約するとこんな感じです。

・缶スプレーは1000円位で売っているし、ネットで簡単に直せると書いていた。

・動画を見たら、キズのところだけシュッと塗って綺麗にしてた。

・自分では自信がないので、プロに頼むことにした。

・手間賃を入れても2000円位だろうと思った。

なるほどですよね。

要は、市販のラッカースプレーでキズだけ塗って綺麗にしろと。

そういうことみたいです。

そこで、その直し方をしたらどうなるかを説明しました。

すると、お客様の返答はこうです。

そこはプロなんやから綺麗にせんかい!

と。何か怒っています。

何度もそれは無理なんですよと説明したんですが、プロやったら!とか

自信がないんか?出来ないのか、オマエはヘタなのか?と散々文句を言われ、

結局『もうええわ!』という捨て台詞を残し、帰ってしまいました。

 

まず、僕の出した見積り金額ですが、

皆さんは、これは高いと思いますか?

実際の詳しい見積内容は省きますが、まぁ普通というか

どこでもコレくらいのはずです。・・・ですよね?

 

ここまでひどくはないですが、実はこういったお客様は結構多く、

その度に説明をすることになります。ではなぜこうなるかというと、

その理由の1つにお客様は、作業の内容がわからないということがあります。

要は、どうやって直しているのかが分からないということですね。

特に塗装なんて、色を付けるだけと思われることがホント多いですからね。

サッと塗ったら終わりやろ!

とか結構言われますからね。

 

自分でネットで調べた方法が正しい直し方と思い込み、そこでの予算が

プロの作業の予算と勘違いする。

で、法外な値段をふっかけられたと勘違いして、怒るわけです。

実は、コレが街工場が敬遠される理由でもあります。

街工場はコワイ、ぼったくられると。

本業以外、または鈑金塗装に全く関わったことがない人が

その作業内容を知らないのは無理も無いことです。やったことがないわけですからね。

 

たったこれだけの傷を直すのにどれだけの作業の工程があるのか。

話を聞いてくれるお客さんに説明すると、

『え?そんなに色んなことをするの?』

と驚かれます。

 

このブログでも、結構端折っていますが作業工程を載せています。

それをちょっとでも見ていただいて、たったこれだけの作業が

どれくらい手間が掛かるか、雰囲気だけでも分かってもらえたら、

街工場の活性化に繋がると思うんですよね。

 

では、今回は、そんな予算のない中古車の作業をやっていきます。

今日の作業はコチラ。

 

はい。モビリオスパイクの続きです。

前日に足付け、調色まで終わらせているので、今日はここからの作業になります。

昨日はサフが乾燥していなかったので、歪み抜きからですね。

ただ、今回は中古車ということもあり、そこまでキッチリは歪み抜きはしません。

時間的にも今日中に塗装を終わらせておかないとダメなんで・・・というか

それでもちょっと遅れ気味なんですが、とにかくこれ以上時間はかけられないんで、

パッと見てOKくらいの仕上がりでいきます。

 

今回塗ったサフは通常希釈だったんですが、返しテープを噛んでしまって

この様にラインが出来てしまいました。

別に研げばどうってことはないんですが、何かちょっと失敗した気がしてね。

以前、塗装歴があるパネルで、こんな感じのラインを作ってしまった時、

しっかり研いでエッジを作ったんですが、クリヤー乾燥後に

このサフのラインがバッチリ出てしまったことがあります。

下の塗膜の状態によっては、こんなことも起こることがあるんで、

このサフのラインには敏感になってしまうんですよね。

気をつけます・・。

ラインを作り、細部まで足付けをして、ブース内でマスキングをしていきます。

 

中古車なので、マスキングは新聞紙で行きました。

脱脂、エアブローをして、早速塗っていきます。

 

バンパー、フロントフェンダーの上、クオーターの上にアンダークリヤーを

ダブルコートで乗せ、ベース1回目。

シンナー希釈は標準で、70%。

何か、思ったより隠蔽しない感じですね。スケスケです。

ただ、標準シンナーを使っているので、肌はいい感じです。

軽くエアブローをして乾燥させます。

 

続いてベース2回目。

隠蔽させるために、ちょっと濃い目に乗せたんですが結構斑ができましたね。

均一に乗せても、乗せすぎるとこうなってしまします。

ですが、これは少し乾燥させるとこんな感じになります。

斑は抜けきってはいないですが、ちょっとマシになってるでしょ?

あ、直ったんや。コレで次に行ったらエエわ~と、

坊主の頃はよくやっていたんですよね。

ですが、これはお分かりのように、シンナーっ気が少し飛んで斑が見えなくなっただけで、

実際にはしっかりと残っています。

よく、ベースはきれいに塗れているのに、クリヤーを塗ったら斑が出てくる

理由の1つがコレです。

ベースで作った斑は、エアブローでは消えません。

なので、しっかり乾燥させてから、3回目で抜いていきます。

 

ベース3回目。

シンナー希釈は変えず、同じ条件で均一に乗せました。

塗った直後の状態でコレなので、OKの範囲です。

この後、肌調整とムラ取りのため、希釈増しの塗料でドロップ気味に乗せていきました。

 

隠蔽できているか最終確認をして、ベース終了です。

指触乾燥後、クリヤーを乗せていきます。

 

はい。クリヤーを乗せ終わりました。

今回は、硬化剤、シンナーともに標準です。

肌の伸びが良いので、2回で決めることが出来ました。

多少ブツは付きましたが、斑・垂れはなし。

軽く磨いて仕上げることが出来そうです。

しっかり乾かして、明日磨いていく予定です。

 

次が詰まっているんでね。急がないと。

 

今日の作業はここまでです。明日もがんばりましょう。

お疲れ様でした。

 

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