自動車塗装日記

自動車塗装日記#2 スプレーガンの調整

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いちころです。

事故修理というものは、不思議と同じ箇所が重なることがあります。

リアフェンダーの交換が続いたり、ゲート交換が続いたり。

どこの工場でもあると思いますが、あれって不思議ですよね。

僕の場合、最近で言えばボンネットの飛び石の修復を3~4台くらい連続でやってましたね。

ほんと手間がかかりましたよ。

では、今回は16日の作業です。

全体写真を取り忘れたんで、ここからなんですが

フォレスターの右リアフェンダー鈑金です。

縦にゴチっと当たったような感じで凹んでいました。

ここからパテを研ぎ、サフを塗って調色を行います。

 

ちょっと僕が写ってますね。

このクルマの色番はH2Q(多分)。

赤ばっかり入ってるんですが、チップのどれを見ても似ている色がありません。

仕方なくその中でも1番近い色を少量作り、塗り板に塗ってみると・・・

まぁ、全然違います。

スカシのボケた黒っぽい感じが再現できなくて、しかもスカシと正面が反対を向いています。

おー、これどうすんねん・・・。

なんていうかね、もうカスリもしねぇ!って感じで、どう寄せたらいいか

さっぱり分からん。ってくらい離れすぎていました。

5回以上いじった所で、ようやく近づいてきて、

10回目くらいにようやく まぁボカシやったらいけるやろくらいに

寄せることが出来ました。

早速ブースに入れて塗装を行います。

 

このクルマは保険修理なんで、ドアまで行っていいよ~とは言われていたんですが、

そこは意地でブロックで行きました。

といっても真ん中辺りででボカしたんですけどね。

キワのボカシを行って、塗装完成です。

 

ブツも少なかったので、サッと磨きました。

色合いも違和感はなく、問題なし。

完成です。

 

では次の作業はコチラ

はい。ノアの左フロントフェンダー交換、左フロントドアの鈑金です。

フェンダーは新品に交換するので問題なかったんですが、ドアの鈑金がちょっと面倒なことになっていました。

このパテ研磨は専務がやってくれたんですが、パテのちょうど下半分くらいのところに、

フェンダーからのアールがいやらしい角度で入ってるんですよね。

研磨の上手いベテランの方なら『は?そんなん普通に研いだらいけるやろ?』

となると思いますが、僕らからしたらもう大変です。

結果、( ゚д|ドア ←こういう感じでスカシたら多少歪はあるけど、もうサフでなんとかしよう

というところまで削り、厚めにサフを塗装

乾燥後、艶出し等で歪をよく確認しながら研磨していきました。

続いて調色です。

このクルマの色番は1F7。トヨタの定番のシルバーですよね。

ウチはトヨタからも仕事を頂いているので、よくこの色を合わせます。

なので作り置きもあるので、そこから色をもらって調色しました。

調色完了後、早速ブースに入れて塗装していきます。

 

はい、ブースに入れました。

フェンダーは内側は内板色ではなく、外板色が掛かっているのでそのまま塗装します。

ドアは真ん中辺りにサビが有り、それを拾ったのでだいたい真ん中辺りまでベースを塗る予定です。

では早速塗っていきます。

 

ココ最近で注意しているというか、作業的に変更したことがあります。

それはガンの調整です。

ガンの調整というのは塗装屋によって好みがあり、それこそ人それぞれなんですが、

キレイに仕上がればOKの業界なので、正解はないというのが現状だと思います。

ですが、一応メーカー推奨の設定というものはあり、僕が昔聞いた話によると、

ガン側はエアー全開にしておいて、吐出量は2回転。

レギュレーターで2キロにして下さいとのことでした。

トランスフォーマーの調整はあったようななかったような・・。うろ覚えですが、

とにかくそんな感じでした。

これ、やってみたら分かるんですが、結構強めなんですよね。

なれたらイケるんですけど、こんな強くする必要あるん?ってくらいです。

なので、いろいろ研究して調整してたんですが、この現場に来てそのやり方が

キッチリ決まりました。

吐出量は2回転半。エアーは1キロちょっと。(1キロ超えるくらい)

強めで塗っていた僕からしたら、頼りないくらい弱めです。

実はこの設定、専務に教えてもらったんですよね。

実際塗ってみると、もう楽!というかきれいに決まるんですよ。

以前よりドロップ気味(これが本来かもしれませんが)に色が乗ることで、

ベースを決めてもムラがあまり出ません。

写真はベースを乗せたところなんですが、ムラ取りは一切していません。

ここまで楽に仕上げることが出来るんですよね。

そしてブツが付きにくい。

今までは圧が高かったため、いろんなものを巻き上げて、結果ブツがついていたように思います。

ところが圧を弱めることによってかどうかは分かりませんが、結果的にほとんどブツが付きませんでした。

これは自分で塗っていて驚きましたね。

これは別に僕が上手いとかすごいとかではなく、おそらくこの設定にすればこれくらいは誰でも出来ると思います。

もし興味があれば、廃パーツか何かで試してみてください。

 

ハイでは戻りますね。

ムラは出なかったんですが、ドアのキワのボカシは必要なので、

念のためにフェンダーも一緒にムラ取りをしておきました。

 

指触乾燥後、クリヤーを塗装していきます。

 

はい。問題なく仕上がりました。

クリヤーの調整もベースと同じ様な感じですが、気持ち圧が高めです。ほんの少し。

そして塗り方なんですが、いわゆる勝負はしません。

べた~っと塗ることは一切やらず、薄く塗り重ねるような感じです。

3回塗りで仕上げるんですが、2回めでも半艶ではないですが、

少しツヤが足りない感じで止め、3回目で同じ塗り方で艶を出す感じです。

でもベタッとは行きません。

加減で言えば、ベタ塗りが10割だとすると、僕の塗り方は7割ほどの塗り重ねですね。

ちょっと分かりにくいかもしれませんけど。

それは専務のアドバイスだったんですが、

『いちころさん、塗る時勝負してるでしょ?磨かんでもええようにとか、

とにかく自分の塗りだけでキレイにしようと思ってるでしょ?

それだとリスク高いんすよ。そんなんせんでエエんです。肌がちょっと高くても

ブツがついても俺が磨いてキレイにします。だからもっと軽く力抜いてやって下さい。』

って。

ありがたかったですね。そんな事言われたことなかったし。

そのおかげで力が抜けて、結果的に以前よりも数段キレイに上げることが

出来るようになりました。

仕事のやり方は人それぞれなので、自分が一人で何でも出来るようになろうと、

周りに迷惑をかけないようにしようとする人も多いと思います。

僕もそうでしたし。

でも、みんなで協力することで、結果的に自分の知識も腕も上がり、すべてが良い方向に

進むこともあります。

僕ひとりの知識や腕なんてたかが知れてますが、周りの話を聞き、

助けてもらうことで、悩んでいた問題を解決することが出来ました。

 

ちょっと話がずれましたね・・。

はい、最終確認後、問題なかったので塗装終了です。

明日組み付けに回します。

 

まとめ

ガンの調整は、塗装屋の好みによって変わります。

中にはレギュレーターを付けず、音で判断するという人もいるくらいですしね。

僕は今まで圧は高めだったんですが、専務(元は塗装屋)のアドバイスで

その通りに塗り方を変えてみると、今までの悩みがすべて解消されるくらいの変化があり、

結果、数段キレイに正確に仕上げることが出来るようになりました。

職人というのは頑固な人が多く、また人からのアドバイスを嫌う人が多いように思います。

『こうしたほうがいいよ』

と言ったアドバイスにも

『うるさい黙れ!俺のやり方に口出しすんな!』

といったような感じですよね。

僕ももしかしたらそんな感じだったかもしれません。

意見されると少しムッとしてましたし。

でも、やっぱり人の意見って大事だと思うんですよ。

自分では分からない、見えないところを第三者の視点で客観的に意見してくれてるんですから。

中には適当なことを言う人もいますけど、まぁそういうのは置いといて、

自分のためにわざわざ、気を使って言ってくれている、僕の場合で言えば

専務や先輩なんですが、そういった言葉はありがたく聞くようにしようと思います。

素直に聞き、学ぶというのは、年を重ねると難しいかもしれませんね。

まだまだ腕を上げないとですからね。色んな人の意見を聞き、精進しようと思いました。

今回はここまでです。明日もがんばりましょう。

お疲れ様でした(`・ω・´)ゞ

 

 

 

 

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