呑み雑記 自動車塗装日記

自動車塗装 いちころ呑み雑記 39杯目 油断と失敗

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いちころです。

以前も書きましたけど、みなさんそうだと思うんですけど、

普段作業をしている中で失敗なんてしたくないわけですよ。

『手直しなんてしたくない。1発で仕上げたい。』

ってね。誰でも思うことです。

 

僕たち塗装屋の作業でも勿論そうで、

もし失敗してしまうと、今まで用意するのに使ってきた時間と材料が

全部無駄になり、手直しを加えてから、また1から用意するという

会社や仲間に迷惑をかけるばかりか、

自分への精神的・肉体的なダメージも計り知れないものになります。

・・・って、これは人によるかもしれませんけどね。

少なくとも僕の場合はそうなんでね。

毎回、

『今回は上手いこと行きますように~~』

と、合掌して祈るような気持ちで塗りだすんですが

祈った所で何も変わらんわけですよ。

 

・・・・あ、なんかこんな歌の歌詞ありましたね?

 

で、実際、失敗には必ず理由があって、

やらかすということは、その理由が原因と言い切れます。

 

 

・・・・・・・えー、ごちゃごちゃ何を言っているかと言いますと

Twitterでも愚痴りましたが、ワタクシいちころ。

この忙しいときに手直しするミスをしました。

いや、すんません!ホンマもうやってしまいました。

言い訳の余地も無いんですけどね。

今回はハズカシながら、僕の今回のミスも含め、失敗について

いつものように独断と偏見で書いていこうと思います

 

塗装屋のミスの種類

自動車塗装のミスは、細かく分けると色々あるんですが、

『塗装』に絞って言うと、大きく分けて

・垂れ・・・塗料が垂れる(流れる)こと

・ムラ・・・塗りムラのこと

・ブツ・・・塗面にゴミが付くこと

この3つになります。

垂れは、塗料の乗せすぎなどによって起こるミスで、

小さいものなら削って取り除くことも出来ますが、基本、良いものにはなりません。

塗り直し必須です。

ムラは、塗った面が斑点のようになってしまうことで、これは均一に塗っていない場合、

ムラ取りが不十分だった場合によく起こります。塗り直し必須です。

ブツは、空気中に浮遊しているホコリだったり、自分の体についているホコリ等が

静電気などによって塗膜に付いたり、ガンの洗浄不足のために、たまっていたゴミが

塗面に飛んでしまうという失敗です。これはモノによっては塗り直し必須です。

 

スプレーガンの分解清掃

はい。失敗の種類を書きましたが、

今回僕がやらかした失敗は、『ブツ』です。

ブツにも色々あり、点のような小さなものなら削って磨けば直ります。

服の繊維のようなものも、色によってはイケることもあります。

 

・・・・・でもね、今回僕がやらかしたのはそんなカワイイもんじゃなくて、

ガンから出たモノなんすよね。

そのガンから出るブツにも種類があり・・・というか

要はガンの中に塗料のカスが溜まってるということなんですが、

ベース用のガンであるのが、前回塗ったの塗料の色が出てしまう場合。

濃色系では分かりにくいですけど、例えば色や3コートパール、シルバーなんかは

よく目立つので分かります。

白に、黒い点がプツッと付くとか、シルバーに赤い点がピッピッって付くとかね。

 

で、今回の僕の失敗は、このベースのブツではなく

クリヤーのガンから出るブツ。

クリヤーの塊(カス)が出てしまったんですよ。

付いた瞬間、『うお!』って声が出たくらいでね。

 

じゃ、ちょっと作業を順を追って見ていきますね。

まず、クルマはこちら。

はい。VWのポロですね。

色番はちょっと忘れてしまいましたが、LD5Lやったかな?

シャンパンゴールドっぽい、ちょっと黄色が入ったシルバーです。

こういった明るい色で注意することの一つに『色ゴミ』があります。

これは現場によって呼び方が違うと思うので一応言っておくと、

要は削っても取れないブツのことです。

さっきも書きましたが、例えば黒い点が付くとか、とにかく

クリヤーを塗り終わった時点で取れないブツ全般のことを言います。

 

この色は、その色ゴミが特に目立つやろうな~と、

専務と話してたんですよ。特に注意してやろうと。

で調色を順調に終わらせ、バンパーはサフで仕上げてあるんですが

過去2回、仕上げてからしばらくして沸いてきた過去があるのでサフ仕上げをしています。

 

パテ研ぎ、サフ、マスキングを終わらせ、塗装の準備完了です。

いつもはバンパーは置いて塗るんですが、今回はブツを警戒して

釣って塗ることにしました。

 

はい、ベース、ムラ取りまで終わらせました。

使ったガンはkiwamiRT。

ムラも出にくく、きっちり仕上げられるいいガンです。

この時点ではブツ、色ゴミは一切なく順調。

指触乾燥まで待って、次はクリヤーを乗せていきます。

 

そしてコレ。

1発目、バラ吹気をした後、2発目の時点で起こりました。

ちょっと見にくいですかね?

クリヤーのカスのようなブツが4箇所付いています。

最初は透明な塊だったんですが、ピンで取ろうとして

くりぐりやってたらこんなかんじで黒くなってしまいました。

ブツがベースにまで噛んでたんでしょうね。たぶん。

そんな感じです。

もうこうなったら完全にアウト。塗り直し決定です。

 

失敗の原因は?

さて。この失敗の原因なんですけどね。

ぱっと思いつくのは、ガンの掃除をちゃんとしてなかったから。

実際、ブツも出てしまっているし、それは間違いないんですけどね。

でも、この日はこのポロを塗る前にSAIの側面をやってるんですよ。

この色番は1F7だったんですが、言ってみればこの色だって

色ゴミは目立ちます。でも、このクルマの場合は

ベースは勿論、クリヤーの時もブツは付かなかったんですよね。

 

ガンは勿論、1度使えば洗浄機でキレイに洗います。

キャップを外して中まで洗ってしばらくシンナーに付けておくんですが、

正直言って、ここまでやってまだ出るか?って感じなんすよ。

なので、失敗の原因は分からずじまいです。

もう、毎回分解・清掃する勢いでやるしかなさそうです。

 

先輩や専務に聞いてみると、

『しゃーない。そらもう出るときは出ますよ。俺もよう出したし』

とのことでした。

でも、出来ることなら出したくない。

ガンクリーナーでゴシゴシ擦るのもいいと思うんですが、

とりあえずは作業の合間を見て、パッキンが傷まない程度に

10分ほど洗浄液に漬け込んで、こびりついたカスを落としていくことにします。

 

まとめ

よく、失敗は財産とか言うじゃないですか。

僕も山程失敗してきてるんで、それはよく分かるんですけど。

その失敗の仕方ですよね。内容というかね。

しょうもないミスなんて、損害にこそなれ、

学ぶことなんてたいしたことないんですよ。

せいぜい、自分の駄目なところを卑下するくらいなもんで、

アカンわ~、オレ向いてないわ~、とかね。それくらいのもんです。

今回の僕のミスなんて、油断以外の何物でもないんですよ。

1台目の塗装が上手いこと言ったから、2台目も問題なくイケるやろうと

ちょっと思ってて、そのために、ガンの清掃も洗浄機を通して

キレイなシンナーを2回通しただけで終わらせていました。

ほんと、軽く洗った感じで。

 

下準備、脱脂、マスキング、塗装。

作業を細部まできっちりやったとしても、その使う道具のメンテを怠ったら

いい仕事なんて出来るわけないですよね。

 

ちゃんと掃除した。

 

口ではなんとでも言い訳できても、僕らの仕事は結果が全てです。

自分がきっちりやってたとしても、カスが出た時点でその掃除の仕方は

0点なんすよ。

 

明日からがんばる。次は気をつける。

もちろん、そうしないとダメなんですけどね。

危機感もなく、ただ自分がそう思ってるだけなら

間違いなく同じ失敗を繰り返します。

それで良いのか、良くないのかは、もうその人次第ですけど。

 

ま、えっか!って言う職人は結構いるもんですよ。

そうはなりたくないですけどね。

 

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