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自動車塗装研究 #5 歪抜き、フェザーエッジについて

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いちころです。

パテやサフで修復した時に、そのキワを

『フェザーエッジ』

という仕上げ方をするのが、一応基本です。

こういうやつね

キワを段々と薄くしていって、そのつなぎ目を分からなくする方法なんですが、

これって結構難しいと言うか、歪抜きの意味が分かってなかったら

せっかくココまで出来ても、後で確認したら、バッチリ残ってたりするんですよね。

残念ながら。

 

いや、実際この歪抜きは難易度が高いんですけど、

難しいからまぁ残っててもエエわというわけにはいきませんよね。

今回は、僕が思う歪抜きについて、ちょっと書いていこうと思います。

 

肝心なのは旧塗膜の処理

もうこのままなんですけどね。

コレをなくして歪み抜きは出来ないんですよ。

例えばコレ。

何かフェザーエッジっぽく仕上げてますが、

コレはもう無理。サフを塗っても100%歪が残ります。

それはどこかと言うと、もうお分かりのように、パテの周りです。

上、右ですよね。ココです。

鉄板が出ているのはもちろん、左上、右下の旧塗膜が削れています。

もうこの時点で結構高低差があるんですよ。

 

『コレくらいサフで埋まるわ!』

って思いました?厚盛りしたらいけるって。

でもね、これは無理なんすよ。埋まらないことはないですが、相当苦労します。

 

この、ほんのちょっと削った旧塗膜のせいで

仕上がり後に歪むことなんて全然珍しくないんですよね。

 

上からサフを盛って当て板で均一に研いだら歪は抜ける。

そう思っていた時期がオレにもありました・・・。(´・ω・`)

 

これは、断面というか、横から見た図を想像したらよく分かるんですが

例えばパテの面を均一に研いで仕上げていたとしても、

やっぱり若干鉄板より高いわけですよ。

(低かったら問題外です。その時点で歪んでる訳ですからね。)

その少し高くなっている所をフェザーエッジで仕上げて

キワを分かりにくくするわけですが、肝心のキワの横が

削れて低くなってたら、その高低差は手で触って分かる程になります。

写真の鉄板を撫でたら、おそらくボコボコのはずです。

 

パテのところがいくら決まっていても、周りが低い。

この状態でいくらサフを厚塗りしたとしても、均一にはなりにくいんですよ。

だって、いくら厚塗りしても研ぐわけですから薄くなります。

薄くなったら厚みで誤魔化していたところが段々と出てきます。

そうなると、サフを薄く塗った状態と同じになるんですよ。

とうことは、この写真の形に歪みが出るわけです。

歪んでる所を残すように研ぐ?

そんなのはまぁ、ほぼ無理です。やってみて下さい。

その周りが更に凹みますから。

『なんかパテの周りがボコボコやな』

という経験を、塗装屋の人なら何度となくしているはず。

その原因はコレです。

 

1番下の処理をキチンとやっていなければ、

1番上で、不具合がそのまま残ります。

巣穴をそのままにしていれば、上塗り後も残ります。

ペーパー目を消さなければ、乾燥後に浮き出てきます。

歪みはこの時点で抜いておかないと、サフではほとんど埋まりません。

それは、こんな旧塗膜をほんの少し、サフのところまで研いだ程度の

こんな歪みでも残るんですよ。

それぐらい旧塗膜の処理は気を使うし、もちろんパテ研ぎも気を使う。

だから歪抜きは難しいんですよ。

特に誤魔化しの効かない平面はね。

 

研ぎ方を変える

研ぐ方向

旧塗膜を削ってしまう理由のひとつとして

まずは研ぎ方、研ぐ方向ですよね。

旧塗膜を削ることをなんとも思っていない人は、もう完全にアウトです。

例えば、パテが付いていない外側、旧塗膜の方から研ぐとか。

これは、低い方から高い方を研いでいるわけで、

パテが均一になる前に旧塗膜がガリガリに削れて、下手をしたら

鉄板まで見える可能性があります。

そうなったら、もう1発パテをしないといけなくなるので

時間も、材料も、大幅にロスしてしまいます。

 

荒い研ぎ方は、そのまま売上が減ることに繋がるので

ここは雑に行ったらいけない所です。

 

番手を変える

削るペーパーの目が粗い場合。

例えば鈑金上がりで中間パテを盛っていた場合。

硬いですよね。

盛っている所を粗いペーパー(#80とか#120)で研いだ後、

そのままエッジを付けるまで研いでたら、これはアウトですよね。

#120で旧塗膜に傷がついた場合、もう結構深いです。

このペーパー目を取るために削りすぎて

下を出してしまうということが結構あるので、

粗目のペーパーで旧塗膜に触るのはNGです。

粗目のペーパーで削るのはパテのところのみ。

そのキワ。

その後、#240で行き、最後に#320でエッジを作る。

こんな感じでだんだんとペーパーの番手を小さくして削っていけば、

旧塗膜を削り込むことがなくなります。

 

サフの足付けの番手

サフのエッジを付ける時に1番重要なのが

足付けの番手です。

というのも、この足付けの番手より小さい目のペーパーで研がないと

サフのエッジは作れないんですよね。

例えば足を#320で当てたとして、サフも#320で研いだら

キワはキレイになりません。ちょっと段が残ります。

それは、足付けの目に噛んだ分のサフまで削り込んでるからなんですよね。

なので#320で当てたら#400で。

#400で当てたら#600で決めれば、キレイなエッジを作ることが出来ます。

 

まとめ

歪みの抜き方はホント人それぞれですよね。

僕もいろんな工場で、いろんな職人の作業を見てきましたが、

キレイに仕上げる人からメチャクチャな人まで(?)、色々いました。

 

どんなやり方でももちろん良いと思うんですが、

やはり旧塗膜を削らないというのが基本だと思います。

本当に歪みが残るんですよね。

そして、修復歴のないパネルだった場合、

リン酸亜鉛加工という錆止めをしているので、

これが直接出ている状態でサフを乗せた場合、絶対に痩せるんですよ。

出したところがね。

なので、旧塗膜の処理は慎重にして、もし出してしまったら

薄くポリパテで被せるなどしておくのがベストだと思います。

それできっちり決まりますしね。

よく、旧塗膜にパテを乗せるな!とか聞きますけど

あれってラッカーのことですからね。

今のパテは、旧塗膜の上だろうがなんだろうが関係なしです。

 

今も#180の目が埋まるサフとか、いろんな作業しやすい

材料がどんどん出てきているじゃないですか。

なので、これからも作業のやり方は変わってくると思います。

こんな旧塗膜の処理なんかも関係ないようなね。

 

新しい材料が出たら、それに合わせてやり方も変える。

自分のやり方に固執せず、

こういった柔軟な対応は、これからも重要っすよね。

ホントそう思います。



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