自動車塗装の日々の試行錯誤の様子や、DIY情報を書いています

自動車塗装 いちころペイント.net

自動車塗装日記

自動車塗装 いちころ呑み雑記 50杯目 仕事仲間

投稿日:



いちころです。

僕たち鈑金塗装の仕事は、基本的には個人プレイです。

一人が1台のクルマを担当し、最後まで仕上げる。

人によっては鈑金・塗装と両方作業する人もいますよね。

 

僕は今まで色々な工場に行きましたが、

やっぱりというか当然というか、どこも一緒で

どんな事があっても、一人が1台を担当し、

手伝うのは基本的に駄目。責任がどうとかの問題で。

相談するのも相手の作業の邪魔になるとされて、これも駄目。

給料もらってるんやから、一人で何とかしろ!と、

何かこう、冷たさと殺伐とした空気というか

そんな現場ばかりでした。

こういうのが当然なんですかね?

なので、僕もその考えが根底にあり、

相談したり手伝ってもらったりと言うのは

何か罪悪感のようなものがあって、ずっと遠慮してたんですよね。

今の現場でね。

 

今回は、仕事仲間のありがたさというか

そんな感じのことを書いていこうと思います。

 

相談出来る相手がいるということ

作業中、相談出来る相手が居るのと居ないのとでは

やっぱり全然違うなと最近よく思うんですよ。

僕の場合だと、先輩や専務だったりするんですよね。

 

例えば調色。

最近で言えば、スゥイフトの黄色。

チャンピオンイエローやったかな?たしかそんな名前です。

色番はZFT。

コレがもう、全然合わなくて。

普段、このブログで何か偉そうに調色がどうだこうだ言ってますけど、

実際この色は手こずって手こずって、ホントに合わなかったんですよ。

 

ちょっとこの色の説明をすると、この色は3コートソリッドという色で、

ベースコートという下色の上にカラーベースとして上色を乗せ、

クリヤーで押さえる塗り方をします。

メーカーによっては、2コートもあるようですが、関ぺではありませんでした。

ただでさえ合わせにくい上に、さらにこのクルマは修理する方の側面を塗っています。

修復歴ありなんですね。

で、その塗ってる色なんですが、隠蔽されてないというかちょっと透けてるんですよね。

隣接と比べても、そこだけ青っぽい。

透けさせて色を合わせて、さらにボカさないといけないって、

今の色でいうと、41Vとか46Vとか、それと同等の難易度です。僕的にね。

修復してないパネルの色ならなんとかなりそうなんですが、コッチ側は駄目。

行こう!とならないんですよ。

じゃ、側面いってまえばええんちゃうの?と、言う声も聞こえてきそうですが、

それも問題で、そんなに値がないんですよね。

 

修理箇所は左リアフェンダーの鈑金のみで、リアドアは中古に交換。

色はちょっと違うけど塗らんで良いから、リアフェンダーをブロックで行け!

と、最初は言われてたんですよ。

それくらい安上げなのに、側面なんてとてもじゃないけどオッケーが出ません。

 

結局15発くらいはいったと思います。

2~3時間位かけて色を見たんですが、結局合わず。

2日めに持ち越して見てたんですが、やっぱり合わず。

 

で、先輩や専務に相談したんですよ。

もうこれでイケるんちゃうんすか?

いや、何かちょっと黄味が濃くないか?

もっと青白っぽいっすよね

ギャーギャー話し合って、もうコレで行こう!

となった時は、もう何発塗ったか分からないくらいでした。

 

で、実際塗ったんですが・・・・色ズレ。

失敗です。

塗り込みすぎたのか、何なのか、とにかく濃くて冴えがなく、

完全に失敗しました。

今の時点でリアドアまで塗ってズレているので、

次はフロントドアまで行くことになります。

もうどうする?前まで行くか?もうその方が確実やろ。

その前に色が合わん。塗板の色を再現できんし、変色するな、コレ。

ちょっと白目に合わせたらどうすかね?

手詰まり。どうしていいか検討も付きません。

他の現場なら、コレを読んでる塗装屋の人なら、

( ゚д゚ )何を甘ったれとるねん!プロなんやから自分でなんとかせぇや!

って言われると思います。

実際僕もそう思ってましたし、なんとかするつもりでした。

でも実際どうするコレ?

完全に煮詰まってしまいました。

 

頼って良いんすよ

チップを睨み、腕を組んでどうするか考えていると

専務『コレは人が変わったほうがいいっすね』

いち『( ゚д゚)!』

専務『オレも前に失敗した時、先輩さんに変わってもらってました。』

『失敗した後って、心がグワグワ来て冷静になれんでしょ?』

『だから選手交代して他のを片付けてた方がいいんすよ』

『塗装屋が一人しか居ないならなんとかしないと駄目ですけど

3人居るんやから、頼って良いんすよ。』

『先輩さんが失敗したら、次はいちころさんに頼むんで、お互い様です。』

 

もうね、今まで失敗して怒られこそすれ、こんなことを言われたのは初めてでした。

自分では出来なかったことを、他の人にやってもらうということは

職人としてのプライド的なことを考えたら、恥ずかしいと思うことかもしれませんし、

実際そうだと思います。

でも、今回思ったのが、これが仕事仲間やなと。

 

今まで僕は、仕事仲間がいなかったんですよ。

 

一緒の現場にいるけど、敵というか、相手が失敗したら

ざまぁみろとほくそ笑むような現場。

多いんじゃないですかね。アイツが嫌いとかムカつくとか。

そういうやつばっかりの現場ね。

みんなで協力、一致団結みたいなことをよく聞きますが

実際はそんな言葉はカスリもしないほど、みんな他人に無頓着・・・

というか、成功することに嫉妬し、失敗することに喜ぶ。

僕もそうですが、みなさんも失礼ながら少なからず、

こういったところがあるように思います。

 

だから、このブログでも成功した記事より

失敗した記事のほうが沢山読まれるし、

Twitterにしてもコメントが付くのは、失敗したときのつぶやきです。

 

専務の言葉には、もちろん作業の効率を図り、

損害を少なくして売上を伸ばす最善の手としての意味もあると思います。

実際、僕は仕事に失敗し、そのケツを先輩に拭いてもらうことになるわけですから、

迷惑をかけていることに変わりはありませんし、申し訳ないとも思います。

相手を頼るということに、それくらい抵抗があったし駄目なことだと思ってたんですよ。

 

考えてみたら、協力して仕事をしたことがなかったんですよね。

 

お互いに協力し、売上を上げ、工場全体を盛り上げる。

コレもよく聞く言葉ですけど、仲間と協力するとはこういうことかと。

今回、僕は助けて貰う立場なので偉そうには言えませんけど、本当に助かった。

今までの、僕の中にあったプライドとか何かしょうもないこだわりみたいなものが

今回のことでなくなった気がしますね。

そして、工場のために仲間のためにもっと頑張ろうと。

ホントにそう思いました。

 

まとめ

よく、自分中心で、自分を1番に考えろ的なことを聞きますけどね。

Twitterとかでもそんなつぶやきは多いし、それに賛同する人も多いです。

それは、それぞれの職場によってそうなるのかもしれませんし、

実際、人が多すぎる職場では他人のことなんて気にしてられない

ということもあると思います。

でも、実際自分中心、自分1番で行動したら、結果は寂しいもんですよね。

特に僕らのような仕事ではね。

思い返してみると、そういう人って、たとえ腕が良かったとしても

一人でした。周りに人がいないんですよ。どこの現場でも。

何かあっても助けないしね。助けようとも思わないし。

今、この記事を読んで、そんな感じで仕事をしてる人がいるなら、

( ゚д゚ )お前一人で何が出来るねん?

ってちょっとツッコミを入れときます。

 

人数がいる工場仕事で、一人で出来ることなんてたかが知れてますよ。

全体から見たらね。

自分が一番、オレのほうが上手い!オレのほうが知ってる!

一人で何でもしたがる人って、少なからずそういう考えがあるんすよ。

僕もそうでしたし。

でもそんな考え方って、何かくだらんと思いません?

見ててイタイというか、子供っぽいというか。

自分の実力なんてたかが知れてますよ。自惚れてもいいことないです。

それくらいに思ってて、丁度くらいじゃないですかね?

それより、仲間と協力して作業したほうがすべてが上です。

経験上、そう思いますね。ホンマね。

 

-自動車塗装日記

Copyright© 自動車塗装 いちころペイント.net , 2019 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.