自動車塗装の日々の試行錯誤の様子や、DIY情報を書いています

自動車塗装 いちころペイント.net

呑み雑記 自動車塗装日記

自動車塗装 いちころ呑み雑記 51杯目 ソリッドカラーの難しさ

更新日:



いちころです。

どこの工場でも言われるんですけどね、

コレ、白のソリッドやからブロックでイケるやろ!

黒やから外して単体で行けや!

こんな感じで。

どうもソリッドというのはブロックでイケると思っている人が多いようです。

実際、イケる色もあるんですけどね。赤とか。

でも、厳密に言えば、キッチリ合わせるのは結構難しく、

例えばトヨタ202(黒)なんて、まぁ合わしにくいです。

日陰で見たらオッケーでも、日向でみたらもうぜんぜん違うとかね。

今回は、このソリッドカラーの難しさについてちょっと書いていこうと思います。

 

配合色が少ない

ソリッドカラーの調色の特徴として、

配合する色が少ない

というものがります。例えば白の調色でよく入っている色といえば、

白(531)

黒(400,582)

黄色(361)

赤(584)

緑(607,618)

など。

これらの組み合わせで、色を作っていくわけです。

・・・何か簡単そうでしょ?

 

実際、白の調色の場合、100グラム作るなら

大体の場合、98グラムは白です。ほとんど白。

それに、ちょこちょこ色味を混ぜて作るんですが、コレが結構難易度が高めなんですよね。

なぜか?

それは、入っている色が少ないからなんですよ。

少なければ少ないほど、その色は効くんです。

効くというのは、少量で変化が起きるということで、

例えば、1滴で色が変わる!という言葉を聞いたことがある人もいるかもですが、

まさしくそのとおりで、

この白で言えば、緑や赤なんて、入れ過ぎたら戻ってこれない(元に戻せない)

くらいに変化します。

その量は、調色後半になると1滴以下(0.1グラムとか)の微調整になってきたりするので、

本当に難易度が高くなるんですよね。

 

入っている色が少ないからこそ難しい。

じゃ黒は?

黒なんて、もう真っ黒しか無いから簡単やろ?

って思いました?

そんな色も確かにありますが、実際はもっと複雑です。

白っぽく、もっと青味があるとか、もっと赤味とか。

黒というのも、僕が使っている関西ペイントでも3色あり、

400 黄色みの黒

582 赤っぽいグレー

411 青味のグレー

と、582と411はグレーと書かれています。

いや、見た目は3色とも黒ですが、

塗ってみて、陽に当てるとその違いは顕著に現れます。

真っ黒じゃないんですよね。

それらを配合して、少し白っぽくしたり赤っぽくしたりするわけです。

さっきも書いたトヨタ202とかは、特に難易度が高く、

特に白ボケさせるのがどうしても出来なかった。

なんじゃこれ?という声も多かったらしく、

関西ペイントから塗色情報が送られてきたほどでした。

それくらい合わなかったし、難しかったんですよ。

 

調色能力の高さ

これだけ難しい、難しいと言っていますが

実際の所、どこの工場でもソリッド。特に白なんてほぼブロックです。

というのも、大体入庫してくるクルマで真っ白といえば

介護車だったり、商業者だったり、

パッと見が良ければOKなクルマが多いからだったりするからです。

そして、値段が安い。

白の塗装代って、すごく安いんですよ。指数的に。

いや、ソリッド自体が安いんですよね。

やってることは同じなんですけどね。メタとかパールとかとね。

だから、隣接パネルをボカすとかは、予算的に出来ないわけです。

でも、色がズレ過ぎてたら納車は出来ない。

 

ここで、調色能力の高さが必要になってきます。

実際、調色する時は塗板に色を乗せるわけですが、

白とかは特になんですがクルマに塗ると、

塗板の色にはならず、少し変化します。色が変わってくるというやつですね。

それは、色の浮き沈みの関係で、黒が沈み黄色が浮くといった感じで

僕の場合で言えば、塗板よりも白黄色っぽく変色してきます。

コレを予測して、調色を仕上げるわけですよ。

こういった色の変化というのは、結構あって

その変化をよく理解していないと、なかなか思うようには合わない。

そういう難しさがあります。

 

そして、これがバッチリ決まればいいんですが、そうでないことも多くあります。

ちょっと黄色が足りないとか、もうちょっと白っぽい方が良いとか。

そういうクルマは、少しぐらい色がずれてもOKの許可を得てるんですが、

中にはそれでは許してくれない時があるんですよ。

そういう時はもう隣接パネルをボカシます。

例えばコレ

後ろからなのでちょっと分かりづらいかもですが、

これ、VWゴルフなんですけどね。

ご覧の通り、左リアドア、リアフェンダーを交換してます。

最初の指示では、この2枚のみ塗装しろとのことだったんですが、

もうね、こんなの合わないんですよ。僕のウデではね。

さっきも言ったように、白は塗った直後と乾燥後では色が変わります。

で、厄介なことに隙間が空いても色が変わって見えるんですよ。

例えばフロントドアの真ん中あたりで見てたとするじゃないですか。

で、その後フロントフェンダーとフロントドアの隙間に合わせて見ると、

もう変わるんですよね。スッと。

で、その隙間で変わって見えた色に合わせて、おっけ!イケる!

という状態でドアの真ん中で見てみると

(´・ω・`)なんか黒くないか?

ってなったりね。

 

大体、白の調色が難しいという人は塗装屋に多く、

(゚Д゚)ハァ??白やろ?ブロックで行かんかい!

という人は、塗装未経験・・・というか鈑金屋によく言われます。(すいません

 

今回のこのゴルフも許可を得て、フロントドアをボカシで行き、

仕上げることが出来たんですけどね。

 

ブツ・色ゴミが目立つ

コレは白だけに限ったことではないんですけどね、

特にこの白は、ブツ、色ゴミがついた場合、とても目立ちます。

えぇ、とても。

ブツが付く理由は主に2種類あって、

静電気で付くブツ

・ガンから出る色ゴミ

なんですよね。

静電気なんて完全には除去出来ないし、ガンから出るブツにしたって

毎回洗っていたとしても、やっぱりどっかに溜まっているものです。

それが修復した、まさにその場所に付いたときなんて

(TдT)あああああああああああ!

となるわけですよ。手直し確定です。

 

まとめ

ソリッドカラーを見ると、どういう理由からか

調色が簡単だと思う人が多いようです。

これは同じ業界どころか同じ現場でも結構あり、

上でも書きましたけど、塗装未経験の人ほど、そういう考えだったりします。

でも実際は、結構シビアで、他の色同様

ブロック塗りはやはり難易度が高いです。

これをブロックで行くようにするか、ボカシていくか。

僕的にはボカシたらええやん、と思うんですが

同業の皆さんはどうですかね?

やっぱブロックで行きます?

-呑み雑記, 自動車塗装日記

Copyright© 自動車塗装 いちころペイント.net , 2019 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.