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自動車塗装研究 水性塗料講習レポート

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いちころです。

先日、専務と一緒に水性塗料の講習を受けてきました。

前々から、今の溶剤から入れ替えるという話があったんですけどね、

今回、とりあえず講習だけ先に受けてみようということになり、

塗料屋さんにお願いして、場を設けてもらいました。

今回はその様子と、感想とかを書いていきますね。

あ、いつもの通り、独断と偏見で。

 

先入観から見る水性塗料

まず水性塗料と言って、皆さんはどんなものを想像します?

プラモデルとかを作る人なら、水性アクリルを使ってると思うので

そっちのほうが分かりやすいかもですね。

 

僕が思う水性塗料というのは、もう入ってくる情報が又聞きだったりするので、

・乾かない(乾燥が遅い)

・塗り方が溶剤と違うので苦労する

・ブツがついたら終わり

・ベテランは苦労しやすい

・上手く行けばきれいに上がる(一か八か)

 

こんな感じです。実際、コレくらいしか知りませんでした。

というのも、うちの会社にはコンサルが入ってるんですが、

その人の話が、だいたいこんな感じなんですよね。

『〇〇の塗装屋の子は相当苦労してる』

的なね。

それを毎回聞くもんだから、あー、水性って難しいんやなー

俺らでは出来んのやなー・・と、ホント漠然と思い込んでたんですよね。

でも先では、水性を使っていないと受けれない仕事も出てくる。

そうなる前に、実績も含めて(水性塗料を○年使ってます的な)やるなら早めのほうがいいなと。

僕自身はいつでも来いやくらいの気持ちでいたんですよね。

そして、これはカンだったんですが、どこか

『多分出来るやろ』

という、何か謎の自信があったんですよ。

おんなじ人間が塗るのに、そんな出来る出来んの大差はないやろと。

要は最初はマニュアルどおりやっといたら、そこそこ出来るんちゃうの?って。

講習を受ける前はこんな感じやったんですよね。

 

RMという外資の塗料

実際、国産・外資とも結構な数のメーカーからリリースされている

水性塗料ですが、正直どれがいいのかなんてさっぱり分かりません。

なので、専務と塗料屋さんに全てお願いしてました。

 

講習の現場に着いてミキシングマシンを見てみると、

スタンドックスのスタンドブルー

RMのオニキス

という、2種類の塗料がありました。

どちらの説明も受けたんですが、とりあえず聞いた話の判断で、RM

で講習を受けることに。

その話の内容というのは、

『スタンドブルーは、きれいに塗ったらきれいに上がるけど、ブツの処理がめんどくさい。』

『その点、RMは途中でブツも研げるし作業性が良い。肌もきれい』

と、だいたいこんな感じでした。

そらやりやすいほうが良いに決まってるじゃないですか。

もうRM一択です。

 

水性と溶剤の塗り方の違いについてよく言われること

さっきも上で書きましたけど、よく聞きません?

『溶剤で長いこと塗ってきた人は、水性に変えると途端に塗れなくなる』

とか、

『何にも知らん、ズブの素人のほうが覚えが早い』

とか。なんかそんな感じの。

 

・・・・これね、塗った感想を言うと、まるっきり嘘でした。

いやそら塗料によってはそうかも知れませんけどね。

ただ、少なくともRMでは普通に行けたんで、

塗れるやんけ!適当なこと言うな!と、言ったやつに言い返してやりたいですね。(ココロの中で)

いやでも、ホント拍子抜けするぐらい普通に塗れたんですよ。

じゃ、水性と溶剤の塗りのどこが違うのか?ということですが、

一言でいうと、塗り上がった状態です。

 

溶剤の場合、人にもよりますがメタやパールの場合、

ウエットにウエットを重ねて塗ることは、普通はしません。

基本は、パラ吹き→半ツヤ→色ぎめと、その濃さも人ぞれぞれですが

要するに、色の状態を見ながら乗せていきますよね。ムラにならないように。

またはムラになっても抜けるくらいの状態に。

 

ところが水性の場合、そのあたりはガン無視。

いきなりウエットで乗せます。ベタッと。

その肌というか、色の乗り具合が、溶剤で言うと

めちゃくちゃ薄い塗料でベタ塗りをしてる肌と同じ様に見えるんですよ。

もうピカピカです。

経験のある塗装屋なら、コレ以上行ったら垂れる!という恐怖心が働いて

一瞬躊躇してしまう。

でも実際は垂れることはなく、普通に色が乗っている。隠蔽ももちろんしている。

というのも、水性塗料というのは元々とても粘度が高く、

混ぜてみたら分かりますけど、サフを厚盛りするときのように濃いんですよ。

希釈しても。

そんな塗料で吹き付けるわけだから、なんなら溶剤よりも垂れにくい。

 

要は水性塗料というのは、ベタ塗りしたらピカピカになる。そういう塗料なんですよ。

その状態が、溶剤の希釈が多い塗料を乗せた状態と似ているので、

溶剤慣れしてる人は、ビビって攻めれない。

そこですよね、ツボというか分かれ道というか、問題なところは。

でもこんなの、1発やってしまえば分かるじゃないですか。

どんな状態で塗料が乗り、どのくらい乗せたらOKなのか。

この辺りは、僕はベテランのほうが納得しやすいと思うんですけどね。

 

この辺りを講習を受けないでやるとか、塗り方をよく分かってない状態で

我流でやってしまうと、そら出来ないだろうし、出来ても手間がかかったり、

なにか不具合が起きても全然不思議じゃないですよね。

 

今回の講習では、講師の先生が言われてることをそのまま再現して、

1発目でほぼ色を決め、2発目で5分艶、3発目でムラ取りをして、

その間丁寧に乾燥させて、何の問題もなく塗ることが出来ました。

 

なので、マニュアル通り、新しい塗り方を覚える感覚でやれば全然行ける。

前評判とかは全く関係なかったし、ホントそういう類のもの。

特に塗装屋以外の人が、聞きかじりで言う意見はガン無視というか、

軽くスルーでいいと思います。

 

問題は普段どおり作業が出来るのかどうかということ

講師の先生の言うとおりにやっていればOKと書きましたが、

とはいえ、こう書いていてもはたして実車で普段の溶剤と同じクオリティで仕上げることが出来るのか?

という所が、1番の問題になってくると思います。

町工場での水性導入で1番のネックはココですよね。

要は、水性を入れるのに、例えばまるっとコミコミで300としましょうか。

それを回収しつつ、利益を出せるのか。

売上と品質を落とすことなく、仕上げることが出来るのか。

この辺りが一種の博打になるため、踏み切れない所も多いと思います。

多分ウチもそうです。

そうなると、責任は当然塗装屋にかかってくるわけですよ。

だから、経営者はこう聞きたいんだと思います

『オマエ、ホンマに出来るか?』

って。

その答え次第で、または普段の作業の仕上がりなども兼ね合わせて判断をする。

でも、僕らにしてみたら、実車でやったことがないので、そうそう出来るとは言い切れない。

なのでがんばりますとか、やってみてからですよね~くらいしか言えないわけですよ。

実際そうですしね。

なので、水性に変えるリスクは、

会社側は、材料代の回収と売上が下がるかもしれないということ。

塗装屋側は、溶剤と同じかそれ以上のクオリティで必ず仕上げるということ。

コレですよね。

だからすべては僕たち塗装屋にかかってくる。

ごめん出来んわ、では済まされない。

今までの塗り方を止めて、新しい塗り方に変えて、きっちり仕上げる。

コレが出来るか出来ないか。

この辺りはもう、考えたって仕方ないですよね。どうもならんし。

やって仕上げて行くしかないんちゃうかなと思うんですよ。

とはいえ、ほなやってみるかとポンと出せるほど安い投資でもない。

 

僕の中ではもうやる気になってるんですが、

実際導入するかどうかは、すべて専務の判断に任せるといった感じですね。

 

もし導入することが決まったら

そんなこんなで、もし水性塗料の導入が決まったら、

やはりメーカーはRMにしてほしいと思っています。

その理由としては、まずRMしか塗ったことがないということと、

エアブローでの乾燥以外は、僕の溶剤の塗り方でほぼ行けたんですよね。

それが、いつも書いているドライウエットです。

講習のとき、

『僕の普段の塗り方で乗せていいですか?』

と、ベース1発目の時に了解を得て、ドライウエットでベタ塗りしたんですが

これでオッケーをもらえました。

要は隠蔽させるまで塗り重ねればOKだと。

なので、ちょっと行けるんちゃうかな?という思いは実はあります。

クリヤーにしてもそうで、2:1と4:1のクリヤーを乗せたんですが、

これもドライウエットで行けました。

 

なので、僕としては尖った性能とかはいらんのですよ。

例えばめちゃくちゃ艶は良いけどブツがついたら処理が大変とか、

クリヤー1発で行けるけど、キワは溜まるかもしれんとか。

そんな一か八かみたいなリスクは出来るだけ負いたくない。

 

もちろん、もっと作業性の良いものがあるかもしれないですが、

出来るだけ普段の作業の様に出来る塗料がいい。

それが、今回紹介してもらったRMだったんですよね。

 

講師と専務の話を聞いた感じでは、多分入れるとしたらRMやなと。

そんな感じでしたね。

 

講習を受けた感想

遅かれ早かれ、水性塗料の導入は必須になるそうです。

ディーラーや保険仕事をするなら特に。

アルミ鈑金と水性塗料。この2つが出来るところが、

これから先残っていく工場の条件の1つとも言ってましたね。

 

水性塗料メーカーを例に出すと、だいたい外資が多いですけど

国産も結構あり、関西ペイントも出していますよね。

でもやっぱり作業性だったり仕上がりは、外資に1歩届かないというのが

現状なようです。

 

そういった話を色々聞いて上で、僕は水性塗料を塗りたいと思いましたね。

上でも書きましたけど、早く始めて実績と経験を積んでおいたら、

先で色んな仕事を受けれるかもしれないし、なにより工場が生き残っていくのに

必要な技術じゃないですか。会社の宣伝にもなるしね。

不謹慎かもしれないですけど、そういう新しい技術を学んで実践していくのって

けっこう好きというか楽しみだったりするんですよ。

 

売り上げのこともあるので、必ず仕上げないと会社がコケるというプレッシャーもありますが、

そこはそれ。

会社と心中するくらいの気持ちで行こうかと思います。

気持ちだけね。

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